生贄(いけにえ) | しゅわっちさんの釣り歳時記

しゅわっちさんの釣り歳時記

1年をとおして釣れる魚と、釣りをいやがる嫁さんとの戦いを綴った戦闘記録である。
今のところ、勝率は、嫁さんの圧勝。

私は、亭主関白。しかし、嫁さんは征夷大将軍である。


尚、本ブログは所々に、フィクションとノンフィクションが含まれています。

夏以来釣りに行けない。これも仕事に追われ、育児におわれるおかげである。当然、我輩も禁断症状に襲われ、仲間たちの釣り自慢にむかつく日々をすごしていた。そして、とうとう冬になってしまった。

冬の日本海は荒れ狂い、釣りどころではない。まさに現在の我が精神状態そのものであった。

いつもの如く、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)からの命令が下った。


今日は友達と昼食じゃ。すまんが魔神カイオウ(娘)の世話を頼む!


御意

と、答えるしか道がない我輩がそこにいた。

妻が出かけると、目が点になっている親子が家に残された。

鬼の居ぬ間に洗濯とばかりに、仕事で寝たきりになる俺!


当然、魔神カイオウ(娘)は遊びをせがんできた。


しぶしぶ、遊びに付き合っていると、魔神カイオウ(娘)が機関車トーマスのふりかけ、しかも大入り袋をどこからか見つけてきた。

開けて、開けて!

とせがむ魔神カイオウ(娘)。

面倒くさ~と思いつつ、開けると、魔神カイオウ(娘)は中の小分け袋をいくつも開封し、部屋中に振りまいた。



げっ何をする!

ふりかけとは、それはご飯にかけるもの。

部屋にかける

それは間違った用途である。

と、魔神カイオウ(娘)に言い聞かせたが、聞き分ける相手ではない。

それに、後始末は、俺の仕事やんけ!

掃除をしなければ、俺が世紀末覇者ラオウ(嫁さん)の制裁を食らってしまう。

俺は、しぶしぶ掃除を始めた。

が、その前に、被害を最小限にすべく、魔神カイオウ(娘)からふりかけを取り上げた。

あーーん(大泣き!)

イクラちゃんの如く、号泣する魔神カイオウ(娘)。

俺が、泣きてーわ!

と、怒鳴ったが、逆効果。蜂の巣をつつく騒ぎとなったのは言うまでもない。

これでは、昼食に行った世紀末覇者ラオウ(嫁さん)が帰ってきたら・・・・・

昼食?

そういえば、我輩も魔神カイオウ(娘)も食事をしていないではないか。


と、言うわけで、ファミレスに魔神カイオウ(娘)を搬送し、親子の空腹を満たし、魔神カイオウ(娘)の機嫌をとった。

そこへ世紀末覇者ラオウ(嫁さん)から電話。

今どこにおる。

との問いかけに、

ファミレスで親子で栄養補給しています。

と答えると、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)は、

じゃぁ、先にうちに帰っているから♪

と満足げに答えて電話を切った。

それから、魔神カイオウ(娘)のご機嫌とりに奔走し、空腹を満たして家に帰った。

あぁ、疲れる食事であった・・・・・


と感慨にふけって、部屋に入るとそこには仁王立ちした世紀末覇者ラオウ(嫁さん)がいた。


何じゃ、この部屋は!
農薬の如く、ふりかけを部屋中に散布しおって!

と、コメカミに血管を浮き立たせて、怒鳴っていた


そして、

誰や!こんなに散らかしたのは!

と、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)が激高すると、

間髪を入れずに魔神カイオウ(娘)が、


パパ!

と、即答。


俺は、魔神カイオウ(娘)のずるがしこさに呆れ、


おい、父親を生贄(いけにえ)に差し出すんかい!

と、叫ばずにはいられなかった。

当然、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)も目が点。


お互い、

「娘の育て方を間違えたのかなぁ」と

顔を見合わせて・・・・

今回は、夫婦そろって心がアミバ目となっていた。



我ら、夫婦の苦悩はまだ続くことを予感させる出来事であった