相変わらず、仕事、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)、魔神カイオウ(娘)の世話に追いまくられている。即ち、唯一のストレス解消の釣りに行けない。
私は、手足をもがれたカニ同然と化していた。
またしても、土曜日が出勤となった。完全週休二日制をとっているのに、一ヶ月で3回土曜日の休みが削られるのは、40過ぎの私にはきついものがあった。
30代のときは、平気だったのだが・・・・・・・
日曜日、家の中でごろごろしていると、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)が
「おい、そこの粗大ゴミ!私と魔神カイオウ(娘)は出かける故、釣りにでも行ってストレス解消でもしてくるがいい。但し、帰宅時間は17時だ!」
なんと、ありがたいお言葉!
と、私は素直に感動した
そこで、時計を確認すると13時だった。
釣り場まで車で片道1時間。したがって、移動時間が2時間。実釣時間が2時間。
イコールRUN&GUNして、沢山の釣り場をめぐって、魚を手にする時間がない。
ストレス解消どころか試練じゃねぇか!
大喜びした俺がアホだったと考えが切り替わるのに、0.1秒すらかからなかったのは、言うまでもない。
自分の勘で、確実に釣れそうな場所を的中させなければならなくなった。
そして、ポイントへと急行した。
もちろんワープスピードで!
ポイントへと到着。
ルアーは、迷わずぶっ飛び君95Sをチョイス。
ルアーを引いていると、重さを感じる。
が、引くのを止めると動かない。
間違いなく、ゴミである。
落胆する俺!
海岸掃除を幾度となく繰り返す俺!。゚(T^T)゚。
『昨年もこんな感じでヒラメを釣ったなぁ。』などと、魂は妄想の世界へ旅立っていた。
( ↑ 昨年釣ったヒラメ)
そして、ルアーが足元に来たその時、重みが乗ってきた。
しかも、リールを巻くのを止めても、左へとスライドして動き続ける。
やっとこさ、
魚
がかかった。但し、それほど大きくない。
水面近くまで引き上げると、葉っぱのような魚が泳いでいた。
正体は、超レアな高級魚、
ヒラメちゃん!
ヒラメちゃんを逃がすまいと一気にゴボウ抜きにした。
確認してみると、針はがっちりかかっていた。
33cmとチラメ(ちっこいヒラメ)サイズながらも嬉しい1尾。
早速、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)にチラメゲットのTELをした。
世紀末覇者ラオウ(嫁さん)は、喫茶店にいたらしかった。
世紀末覇者ラオウ(嫁さん)も驚いたが、それ以上に、隣の席に座っていた老夫婦のほうが驚き、『どこで釣ったか』質問攻めにしたらしい。
キレた世紀末覇者ラオウ(嫁さん)は、その旦那さんに、
必殺技 天将奔烈
を、炸裂させたとのこと。
私は、死ななくてほっとしていた。
今年は、シーバス、ヒラメ、マゴチのいずれかをゲットするのに、たいそう時間を要してしまった。
しかしながら、一番レアなヒラメをゲットできて大変満足していた。
なお、ヒラメは、
お造り
と
うしお汁
にし、家族で食した。
因みに、私がヒラメのお造りを食べていたとき、魔神カイオウ(娘)がお造りをたかりに来た。わさび醤油を塗ったお造りを食べた1歳児だが平気な顔して食べ続け、そして、たかり続けた。
そのとき、
貴様、半分以上魔神カイオウ(娘)にやってメタボにする気か!
と、恐るべき怒号が飛んできた。
私は、
しゅびばしぇん!
と、誤るだけで精一杯だった。
そして、私の魂は『来週は、釣れるかなぁ』と、妄想の世界へと飛散するのだった!
注)RUN&GUN
車の機動力を駆使して、沢山の釣り場を攻めること