悟りとは その105 『私は小さな魚』 | 岐鑑の悟りブログ

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悟りとは その105 『私は小さな魚』


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前書き

先に書きましたが、貴方様は愛に包まれているように、貴方様はすでに悟りの世界に居て、悟りに包まれています。 ですから前の文章にあるような『川の瀬音』、『雨だれの音』、『森のざわめき』、『秋風』、『花』、『愛人の体の温もり』などが悟りの世界を訴えている事に願わくば気が付き、生まれて初めて悟りの世界から人間とこの世界を慈悲の目によって観て戴き、貴方様の『安心(あんじん)』と趙州の『無』を持って生きて行く事を心から願っております。



『私は小さな魚』


生まれる前は犬でした


何で人間になっちゃったのかなぁ

不思議ですねぇ


人間だから夢を見ました


死んだあと小さな魚になりました 


大きな海の上に頭を出しています


空は何と美しいんだろう

空を見上げていると幸せになれます

こんな世界もあったんだ 


海の中は私のような魚でいっぱい

空は広いなぁ~


飛んでみたい


頭上に鳥さんが現れました


あっ、鳥さん丁度良い時にお会い出来ました

こんにちは


あら、こんにちは

貴方一人なの


そうです 

僕一人です 


大きな海の上にちょこんと頭を出していて

貴方可愛いわね


そうですか

空を見るのは初めてです


あら、そうなの


鳥さんはいいですね

広い空を飛べて


そう

でも広い海で自由に泳げていいじゃないの


うん、そうです

でも鳥さんのように飛びたいです 


本当に飛びたいの


うん、とっても


そう

じゃあもう一度と死んでみなさい


えっ!


あれあれ、ズシンと体が重たくなっちゃいました

真っ暗です

こ、怖いです……….


落ち着いて

大丈夫よ


ん………


ん……… 何も見えないのに何か見えるような

真っ暗なのにモヤモヤしているものが見えるような…


そう、それでいいのよ

2/2に続く