毎年訪れる、ここ京都で
大切な人と過ごした、大切な思い出がまたひとつ。
朝日焼十六世 松林豊斎先生の襲名披露式に出席させていただきました。
正直想像もつかない襲名式なるもの。
いったいどんなものだろう?
服装は、京都だから着物が正装なのだろうか、と思いつつ、
さすがに本物の京都人の前で、着物を着る勇気はない私は、
洋服にしようとだけは決めながら、当日までびびっておりましたw
冒頭は、能と華と陶のコラボレーションから始まりました。
そのゆったりと美しい声色と、15世と16世を表した紅白の華と松が
朝日焼の器にいけられるようすを見つめながら、
日本の伝統文化の美しさに圧倒され、その優雅さと奥ゆかしさに
ただただ心奪われるばかりでした。
朝日焼16世、松林豊斎先生の語られた挨拶は、淡々とした中にも、先代、先々代、そのはるか昔から焼き物を愛し、伝統を守ってこられた人々の‟つなぐ”という思いを大切に守っていくとう強い想いが感じられ、引き込まれるものがありました。
最後に流された、先代のお父様のビデオ。
‟つなぐ”というものは教えるものではなく、自身が心身に向き合っていく姿の中に、自然と語られていくものであり、それを感じさせることができないのは、たんに足りていないからだ。とおっしゃっていました。
「誰も夜中まで窯に向かい合えなんていっていないのに、そういうところは似るんだな。」という言葉に親子のつながりの深さと愛と感じ、涙ぐんでいた私がいました。
夕日に透けた紅葉の、燃える赤に魅せられて。
生きてるって、この美しい赤を眺めることができるって、
それだけで幸せだな。
そう思いながら京都をあとにしたのでありました。
宿泊先のカンラHOTELも素晴らしく、最高の旅でした。
ただいまは、極寒の韓国出張。
風邪だけはひかないように気を付けたいと思います。
また来るね、京都。