多読書評ブロガーの石井です。


書店流通している書籍ではないのですが、DAYAさんという方の発行されている小冊子を読んで感動したので、紹介させて頂きます。


最近プロセスワークに非常に興味がありまして、アーノルド・ミンデルさんの本やら色々読んだのですが、まだ個人のワークを少しかじった程度の体感しか持っていないため、中々書籍を読み込むことが出来ていませんでした。


そんな中、プロセスワークのワークショップを探している最中に、たまたま出会ったのが本書です。


薄い冊子なのですが、DAYAさんご自身の感じたプロセスワークを通じた体感部分を、共感的な文章で1人称で語ってくれているところから、「人ゴト」ではなく「自分ゴト」のように感じながら読み進めていくことができる本です。


専門的な内容やワークについて細かく解説した本ではありませんが、プロセスワークを通じてどういう感覚になるのかという部分が疑似体験できるような感覚でした。


最近よくネタに上がっているヨガも身体との対話だと思いますが、このプロセスワークも身体に聞いていくという流れは共通していると感じています。


特に印象に残っているのは、多数決による民主主義ではなくて、何か身体の部分の一か所でも違うことを言いたそうな部分があれば、その声に耳を澄ましてみようということを説明している「深層民主主義」という発想。


清水義晴さんの名著「変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから」という本を思い出しました。


以下、引用抜き書きまとめからエッセンスと雰囲気を感じ取ってもらえれば幸いです。


■プロセスワーク


自分で自分の声に気づいていく、自分で答えを出していく感覚


自分となんだか出会っていく感覚


自分の自然な部分と触れ合う感覚。対話する感覚。


■全部なんらかの意味があるかもしれない


いろんなことを、これまでは「気のせい」だったり、「なんとなく」すぎて気にしていなかったりしていたけど


■プロセスワークを通じて


「頭でわからなくても、体はこう感じている」


「なんだかわからないけど、夢をみた」


「どうしてかわからないけど、人間関係でいつもおなじパターンを繰り返す」


■「道(TAO)」


「悲しみや楽しみ、全部ひっくるめて人生を味わうこと」


見え方が増えていく


■頭で考えてもわからないとき


「身体」でなにか感じているかもしれない


■「ワタシ」・・・って誰?


自分の中の「ワタシ」は、決して一つじゃない


それらの「ワタシ」が一致していて、仲良しだとは限らないってこと


■「深層民主主義」


一人だけでも違う声があったら、その声も聞いてみようさ、なんか大事なこと言ってるかもしれないじゃないか


■「どの声も大事」


一番いいのは、実際に身体をあっちからこっちへ動いてみながら、自分の中の声をそれぞれ聞いてみる


頭の中でぐるぐるしている声を、ひとつ、ひとつ、じっくりと出してあげること


すると、その声の雰囲気や気分やエネルギーを感じて、多分、両方の主張をなんとなく理解できる


■自分に近い声・遠い声


嫌だなと思う考え方や状態・あり方。

なんとなく抵抗したり納得できない感じやエネルギー。


嫌だなと思うものを普段ワタシたちは避けてしまいがちだけど、あえてみてみましょう


■エッジ


ワタシとそうでないものを分ける境界線


「心地よい領域」と「心地よくない、しらない領域」を分けている


■不慣れ


とても不慣れに感じているとき、あなたはエッジに触れている


■未知なる可能性


必要だから、今あなたはそれを体験している


■ランクとパワー


社会的や心理的なパワーの特徴は、場面やその場にいる関係性や、文脈によってコロコロ変わる可能性がある


■気づいていない


自分のパワーや特権を持っていることに対して、ワタシ達は多くの場合気づいていない


楽だと、その状態がOKなので、別に難しいことなんて考えないから


■パワーの持てない場面


パワーがないほうに自己一致しやすい


ワタシ達は、弱者・被害者のほうに自分を認識しがちだから


■将来に対する不安


何が起きてもなんらかしらの意味があるんだろうという心構え


これがあると、将来に対する不安がすごく減る


■イロイロと体をただ感じていく


頭のてっぺんkらレーダースキャンするみたく、足元までゆっくりと意識を下ろしていく


そしてスキャンしながら、自分の「今」気になる部分を探していく


特に、自分の一番深い部分、パワフルな部分がありそうな身体の箇所を探っていく


どこでもいい。

理由なんて、なくていい。


ただ、なんとなく、でOK。


選んだらそこに意識を向けていく


それを大きくしていってみる


身体全身で、感じてみる


十分感じたなあと思ったら、その部分になってみよう


その部分は人に例えるならどんな人?


どんなパワーを持っている人?


■意味


きっと意味があるから今ここに、この世界に共にいる


関係なくなんか、ない


どこかでつながっているのだから


以上


是非プロセスワーク自体や、本ブログでもテーマに取り上げている「身体論」に興味を持って頂けている方には是非オススメします。


【本日の紹介書籍】


自主製作の小冊子という形で以下のサイトで入手可能です。

図書館リクエスト不能な本です・・・。


【関連エントリー】

■書評■

「身体の言い分」内田樹・池上六郎
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10426372113.html


「原初生命体としての人間」野口三千三
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10217784713.html


■セミナーレポート・体験記■

インプロワークショップ体験記 野口体操等
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10369788524.html


【編集後記】

自分の身体の状態が把握できるようになると、何か頭で考えていることと身体で感じていることとの違い等が感じられると、大変そうだなあと思うことでも、意外と身体は落ち着いているなあなど、結構面白い発見があったりします。


基本身体は脱力系だと言われることの多い多読書評ブロガー石井でした。


本日も最後までお読み頂き有難うございました。



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