多読書表ブロガーの石井です。


「身体の言い分」(内田樹・池上六朗著)を紹介します。


身体論といえば、「新インナーゲーム 」、「スーパーボディを磨く 」、「原初生命体としての人間 」他いくつか本ブログでも紹介したジャンルですが、今年一本目の本も、最近同じくはまっていた内田樹さんによる「身体論」でいきたいと思います。


内田樹氏の西洋哲学と武道のバックグラウンドによる身体論と、池上六朗氏の代替医療による身体論が交錯して、おもしろい身体論が展開されています。


身体(からだ)の言い分

特に場にいる人全員の過去未来の知覚を共有しながら、その人の知覚があるという話は、科学の話でいうとミラーニューロンが意識していないものも合わせて働いていると考えると納得できます。


出典は忘れてしまったのですが、組織の体質を見るには、会議に出席すれば全部分かると言っていた人がいたのですが、まさしくその場にいる人の感覚が層をなして、場を作っている場だからなのかと思います。


身体の軸を作る感覚や、「詰まり」がない状態にするという感覚は、先日紹介したレバナ・シェル・ブドラのイメージワーク の手法にもつながるかと思います。


以下、抜き書きまとめです。


■稽古はじめの感覚


「宇宙の真ん中に軸を立てる」


天地を貫く一本の軸がある。


その軸に自分の体軸を合わせるとアライメントが合う。


■武道の稽古


体を強く、早く動かす、ということではない


そうではなく、細かく動かす


細かい体に触れると、向こうの体もそれに反応して割れていく


すると、伝導性が高まる


■「全身を耳にする」


かすかな物音を聴く


体の力が抜けて、筋肉もゆるんで、関節も柔らかくなって、どこにも「詰まり」がない状態になっている


■術理


ごくごく軽い刺激を与える


シグナルを関知したんだけれども、そのシグナルがなにを意味するかはわからない


そういう時相手の体って、すごく敏感になっている


■信じる


自分が信じていないと、技も絶対かからない


■無数の経験の厚みの中で、個人的な知覚というものは機能する


同時に場にいる人数分の視覚を共有している


場を共有している人も、これを同じ対象を過去に見た人、未来に見るであろう人の知覚もぜんぶそこに層をなしている


一斉に思うということがないと、集団では生きられない


■気持ちは伝染する


ヒーラーの立場のほうが当然強いわけですから、クライアントは当然、上位にいるヒーラーが望む状態になってしまう


断固として教理を言えば、その群れの中にいる人たちは安心して、あれこれ考えなくてもよくなる

相互に共鳴し合って安定する

人の意識はそれを心地よいと感じる

教理も有効に働きはじめて効果もますます上がってくる


■マジックナンバー25


25人くらいの集団が、共同体として再生産できる最小限の人数らしい


■インタラクティブな関係


緊張というのは、個体がするんだけど、その人だけではなくて、空間まで緊張させている


■予測不能だから面白い


未知の局面に遭遇する時にこそ、人間のパフォーマンスって飛躍的に向上する


取り越し苦労は傲慢


■ルーティン


日常生活のところをルーティンで固めて、微妙な空気の変化のようなものを感知する感受性を研ぎ澄ましておく


■エゴイスティッックに生きよ


自分のためにいいように、すべてを処理するといい


そうすると結果的に、いい人でいられる


■リンクを張る力


「これってあれじゃん」


その説明を思いついた時には、自分にとっては既に学習済み


■反省は体に悪い

反省してはいけない。自分を否定することになるんだから

反省というのは、過ぎてしまった時点の価値観、過去の規範に合わせること

時間を逆に戻ることですからね。反省は天地の自然に反しています

■本

「本を読み終えた未来の自分」というものを想定している

■人生

何かに出合ったら、そのベクトルを合成して無理なく生きる。そうしたら、おもしろいことが次から次へとやって来るんだから。人生の

醍醐味ってそういうものだと思います。


【本日の紹介書籍】

身体(からだ)の言い分
身体(からだ)の言い分
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内田 樹 池上 六朗 
毎日新聞社 
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おすすめ度の平均: 4.0
5 柔の心でコミュニケーション
4 ヴォイスの貧困
4 身体のダイアローグ
1 無内容な雑談
3 ファンだから購入はするが・・・
















【関連エントリー】

■書評■「新インナーゲーム」

http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10235695109.html

身体は意識が分かる前に学習しているというすごい話です。


■書評■「スーパーボディを読む」伊藤昇
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10385040359.html
「丸める・反る」「伸ばす・縮める」「捻り」という三要素で、胴体感覚が説明されています


■書評■「原書生命体としての人間」野口三千三
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10217784713.html
野口体操創始者により身体感覚を追求された本です


■書評■「今すぐ人生を変える簡単な6つの方法」レバナ・シェル・ブドラ

http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10419039059.html

イメージワークの手法は非常に具体的で効果と目的に一貫性もありおすすめです。


【編集後記】

正月3が日、親戚巡りが完了しました。


最終日の昨日は従兄弟のNちゃんと一緒にさわぎまくりのさっくん、そして1年を過ぎてもなぜか人見知りをまったくせずに皆にあいそをふりまくももちゃんも大活躍でした。


親戚巡りでおせちの用意をしなくて良かった多読書評ブロガー石井でした。


本年もよろしくおねがいいたします。


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