こんにちは。 札幌出身の皮膚科専門医/美容皮膚科女医のSatokoです。
 
一昨日から風邪を引いていますダウン
 
大して重症にならずに
良くなってきましたが、
鼻水が止まりませんチーン
 
鼻をかみすぎて、
鼻の周りがすごく痛いです…
 
以前、同じく鼻をかみ過ぎた時に
ニキビの塗り薬を使ったら
ものすごく痛かったガーン
 
ということを思い出したので、
それに関する記事を書こうと思います。
 
 
進化する、ニキビの塗り薬


私がアメリカに来たのは2016年春ですが、

ちょうどその頃から、

新しいニキビの塗り薬(処方箋薬)が

次々に発売されています。

 

私はその全てが発売される前に

アメリカへ来てしまったため、

実際の使い心地・手ごたえを知りません。

 

今まで私が

ニキビの記事を書いてこなかったのは、

そういった理由もあります。

 

残念ながら現時点では

最新のことを多くは書けないのですが、

1つだけ、気になることがあります。

 

 

 

化粧品が、塗り薬をサポートしていた時代

 

新しく発売されている塗り薬の多くは、

角質のターンオーバーを早めたり、

角質を剥がれやすくしたりする作用があります。

 

こういった薬が出る前は、

抗生剤の塗り薬や

硫黄のローションしかありませんでした。

 

そのため、基礎化粧品が

ニキビ治療の補助的な役割をしてきた部分が

大きかったんですね。

 

具体的に言うと、

ピーリング石けんとか、

フルーツ酸(AHA)配合の化粧水とか。

 

いわゆる「ピーリング作用」を持つ

アイテムですね。

 

これらも、最新の塗り薬と同じく、

表面の角質細胞の結合を緩めたり、

角質を剥がれやすくすることで、

毛穴の詰まりを取れやすくしていました。

 

ニキビでお困りの方は

こういったアイテムを使われてきた方も

多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

お手持ちの化粧品を、ぜひチェックしてみて

 

さて、現在皮膚科を受診すると、

ひと昔前の薬ではなく、

新しいお薬が処方される確率が高いです。

 

でも、洗顔石けんや基礎化粧品が

ピーリング作用を持ったものだと、

塗り薬を使った時に

ものすごくヒリヒリすると思いますゲッソリ

 

皮を剥けやすくする化粧品に

皮を剥けやすくする塗り薬。

 

一緒に使うとどうなるか、

イメージできますよね。

 

そもそも、最新の塗り薬は効果が高い分、

一過性の赤みが出たり、

皮むけが出たり、刺激感を伴うのですが、

 

化粧品そのものが

ピーリング作用を持っていると、

あまりのヒリヒリ感に耐え切れず、

塗り薬をドロップアウトしてしまう可能性もあります。

 

また、角質が剥けすぎると、

ターンオーバーが大きく乱れて、

かえって毛穴が詰まりやすくなったりします。

 

 

そして、はがれた角質とともに奪われた、

角質細胞間脂質や天然保湿因子を補おうと
皮脂も多く出てきます。

↑このお話は、こちらの記事で確認してみてくださいね。

 

 

 

どんな化粧品を選べばいいか
 

いわゆる乾燥肌に使うものだと、

かえって毛穴が詰まる可能性もありますので、

 

塗り薬の前に塗る化粧品は

ニキビのできにくい(ノンコメドジェニック)処方で

保湿ができるものを使うといいです。

 

ニキビの人にも、保湿は必要です。

あと、顔の洗いすぎも注意です。

 

泡立てて、優しく洗いましょう。

 

 

以前流行ったスクラブ剤は、

肌に細かい傷がつくので

使わないで下さいね。

 

 

 

ニキビは皮膚科へ、の時代へ
 

恐らくたいていの皮膚科では、

上記のようなことを

きちんと指導されているでしょうが、

 

もしニキビで皮膚科にかかろうかな、

と思っている方は

お手持ちのアイテムを確認してみて下さいね。

 

 

私が学生の頃は

「ニキビは青春のシンボル」

「勝手に治る」

「ニキビごときで皮膚科なんて」

 

という風潮が強かったように思います。

 

でも、ニキビはこじれてしまうと

ニキビ痕を残してしまうこともあり、

これは現代の美容医療をもってしても

治すのが非常に難しいです。

 

(実は私にも細かいニキビ痕があり、

それが皮膚科医を目指すきっかけになりました。)

 

また、現在では30代以降の方でも、

ホルモンバランスの乱れなどで

ニキビが続く場合も多いです。

 

漢方薬などの選択肢もありますので、

ぜひ一人で悩まないでいただきたいです照れ

 

いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。