60年代洋楽を時系列に振り返るコーナー36回目です。
今回は1967年12月分になります。
この期間の全米ビルボード・チャートTOP40で最も上位にのぼりつめた曲の中から、私の好みの度合いで5つ星評価し、4つ星以上を推しの曲としてピックアップします
4つ星と5つ星のあいだの微妙な加点はで表現しています。
1位 Daydream Believer - The Monkees
モンキーズ3曲目の全米NO1ヒット。4週間1位をキープしました。
モンキーズといえばコレといった感じで日本でも有名な曲ですよね。とてもキャッチーでポップスの王道というかエバーグリーンな風格があります 作者のジョン・ステュワートはその後、スティーヴィー・ニックスとリンジー・バッキンガムと組んで「ゴールド」(1979年5位)のヒットを飛ばします。
1位 Hello Goodbye - The Beatles
ビートルズ通算15曲目の全米NO1。年またぎで3週間1位をキープしました。
ポール作のポップなナンバーで、子供にもウケそうな親しみ易さがありますよね。一方、ジョン・レノンは自分が書いた「I Am the Walrus」がB面に追いやられたこともあって当時不満げだったそうな。「I Am the Walrus」の方はヘヴィーなロック・ナンバーなので両極端ですね~。
2位 The Rain, The Park & Other Things - The Cowsills
アメリカのポップ・グループ、カウシルズの初ヒット。1969年に同じく2位までヒットした「Hair」に並ぶ最大のヒットでもあります。邦題「雨に消えた初恋」
メンバー全員が兄弟と母親のカウシル一家というユニークな構成。その昔、大橋巨泉の「ウシも知ってるカウシルズ」というギャグ(?)があったそうな 曲の方はキラキラした爽やかなポップ・ナンバーで、60年代ポップスのマジックがかかっているよう。サンシャイン・ポップという言葉が良く似合いますね~。
2位 I Heard It Through The Grapevine - Gladys Knight & The Pips
グラディス・ナイト&ザ・ピップス、初のビッグ・ヒット。邦題「悲しいうわさ」
この曲は同じモータウンのマーヴィン・ゲイが1968年に全米NO1の大ヒットにしていますが、こちらの方が先です。同じ曲が近い年に2度も大ヒットするのは珍しいことだと思いますが、それもその筈で曲調や雰囲気がまるで違います。言われなきゃ気付かないレベルかも。こちらのグラディス・ナイトのバージョンはめっちゃファンキーでダイナミックな歌いっぷりが魅力的。実にエネルギッシュで圧倒されます
4位 I Second That Emotion - Smokey Robinson & The Miracles
スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ4曲目のTOP10ヒット。
ポップで、ちょっと可愛らしい曲ですね。スモーキー・ロビンソンのハイ・トーンな声の影響も大きいと思うけど、とても洗練された感じがします。後の全米NO1「The Tears of a Clown」にも似た肌触りを感じるかな。
7位 Boogaloo Down Broadway - The Fantastic Johnny C
アメリカのソウル・シンガー、ファンタスティック・ジョニー・Cの最大のヒット。
ダンサブルなソウル・ナンバーで、パンチの効いたボーカルが良いですね~。フィラデルフィアで録音で後のMFSBのミュージシャンらが演奏しているようで、グルーヴィーな演奏も聴きどころ。フィリー・ソウルの古典のひとつかも
11位 (The Lights Went Out In) Massachusetts - The Bee Gees
ビー・ジーズ4曲目のTOP20ヒット。
初期ビー・ジーズの代表曲のひとつですかね。日本でも人気が高く、当時洋楽アーティストが初めてオリコンで首位になった曲なんだとか。確かに良い曲。マイルドで爽やかで、ちょっと望郷心くすぐる感じがありますかね。その辺が当時の日本人にウケたポイントかもしれません。ちなみに本人たちはマサチューセッツに行ったことがなく、その語感が単に好きで取り上げたんだそうな
14位 She's My Girl - The Turtles
全米NO1「Happy Together」で知られるアメリカのロックバンド、タートルズの7曲目のTOP40ヒット。
ちょっと陰りがあってサイケで怪し気な香りがプンプンする曲で、ドノヴァンとかがやりそうな雰囲気。変わった曲ですが、サビもちゃんと盛り上がるし、聴いたあと妙に余韻が残るんだよな~。クセになるタイプの曲。
31位 Wild Honey - The Beach Boys
アルバム「Wild Honey」のタイトル曲。
この頃はブライアン・ウィルソンが不調で、弟のカール・ウィルソンが主導権を握りはじめた頃。この曲もボーカルはカール・ウィルソン。曲はポップですが、ちょっと「Good Vibration」っぽいサイケな香りを感じます。ボーカルはロックっぽいシャウトで、それまでのグループのイメージの殻を打ち破ろうとしてる感じがして結構カッコいいんだよな。この頃のビーチ・ボーイズも好きだなあ
というわけで、今回はここまで。
皆さんのお気に入りの曲はありましたでしょうか