60年代洋楽を時系列に振り返るコーナー11回目です。
今回は1965年9~10月分になります。
この期間の全米ビルボード・チャートTOP40で最も上位にのぼりつめた曲の中から、私の好みの度合いで5つ星評価し、4つ星以上を推しの曲としてピックアップします
4つ星と5つ星のあいだの微妙な加点はで表現しています。
1位 Help! - The Beatles
通算9曲目の全米NO1ヒット。3週1位をキープしました。
もはや説明不要の名曲ですね。イントロなしでいきなり歌から始まるのはビートルズではお馴染みのパターンですが、これが極めつけでしょう。コーラスも良いですね~。当時のバンドのあまりにも人気が過熱した状態に自分を見失いかけていた時期、「助けてくれ!」という心の叫びだったと後にジョンが語っています。あと、この曲聴くと『なんでも鑑定団』の猫ちゃんを思い出します
1位 Hang On Sloopy - The McCoys
アメリカのロック・バンド、マッコイズのデビュー曲にして全米NO1。
リック・デリンジャーが在籍していたバンドとしても知られていますね。オリジナルは「The Vibrations」というR&Bグループのカバーで、ジェフ・ベック期のヤードバーズもカバーしてます。てっきりマッコイズのカバーかと思ったらヤードバーズの方が先にカバーしていたようです。迫力はヤードバーズ盤の方に軍配があがりますが、こちらのガレージ・ロックっぽいシンプルな感じも魅力的です♪
1位 Yesterday - The Beatles
通算10曲目の全米NO1ヒット。4週1位をキープしました。
洋楽やビートルズに興味がない人でも知っているというスタンダード・ポップスですね。アコースティックで美しいバラードで、ストリングスが曲に厚みや深みを加えてますね。ビートルズ名義ですが他のメンバーはレコーディングに参加しておらず、ほぼポールのソロといった感じ。個人的にビートルズで1番好きというほどではないですが、やはり名曲に違いない
2位 Like A Rolling Stone - Bob Dylan
ボブ・ディラン最大のヒット。アルバム『追憶のハイウェイ61』からのヒット。
ギターにマイク・ブルームフィールド、ハモンド・オルガンにアル・クーパーを迎え、よりロックにシフトした曲ですね。ダイナミックな演奏が、彼の歌、存在感を強力にバックアップしていると思います!空耳の「鼻血ピュー」しょーもないんだけど、忘れられません(笑)
4位 Catch Us If You Can - The Dave Clark Five
デイヴ・クラーク・ファイヴ通算6曲目のTOP10ヒット。
指パッチンのイントロから、タメてタメてドラムのダダダダからキャッチーなサビへなだれ込む展開が実に爽快!初めて聴いたときから一発で好きになりましたよこのグループ、いい曲持ってますね~。
8位 Papa's Got A Brand New Bag Part I - James Brown
ポップチャートでは初のTOP10入り。邦題「パパのニューバッグ」
ファンク路線を打ち出してからのJBとしても、これが最初の当たり。ホーンやギター、ボーカルまでもがリズムを際立たせた演奏スタイル。実にファンキーでクール!ちなみにニューバッグには『新しい興味』のような意味があるようで、ナイトクラブのダンスフロアで踊りまくる老人を讃えている内容とのこと。
8位 It Ain't Me Babe - The Turtles
アメリカは西海岸出身のロック・バンド、後に「Happy Together」が全米NO1の大ヒットとなるタートルズのデビュー曲にして初ヒット。邦題「悲しきベイブ」
オリジナルはボブ・ディランで、演奏はバーズ風のフォーク・ロック的な演奏。同時期のバーズに比べると、こっちの方がロック色が強いですかね。コーラスやハーモニーよりもビートを効かせた感じ。パンチがあって好きだなあ
9位 Heart Full Of Soul - The Yardbirds
ヤードバーズ「For Your Love」に続くヒット。この曲もライターは同じく後の10CCグレアム・グールドマンです。ちなみにこの曲からジェフ・ベック在籍期になります。
イントロのインドっぽい音はシタールのようで、実はジェフ・ベックがギターで似せて弾いてるそうな。この時期はベックが多様なアイディアを持ち込みバンドの音楽性も大きく変化した頃。この曲にもブルースをベースにしつつ、早くもハード・ロック的な感じが出てきていると思います。
9位 Do You Believe In Magic - The Lovin' Spoonful
グッド・タイム・ミュージックと呼ばれたラヴィン・スプーンフルのデビュー・ヒット。邦題「魔法を信じるかい?」
爽やかな曲ですね~。ニューヨーク出身のバンドだけど、ちょっと土臭い感じといいコーラスといい、この曲はなんだか西海岸的っぽい雰囲気。陽気でいかにもアメリカンな感じが好き
16位 The Tracks Of My Tears - The Miracles
先にヒットした「Ooh Baby Baby」と同じアルバム『Going to a Go-Go』からのヒットで、こちらもスモーキー・ロビンソン率いるミラクルズの代表曲のひとつですね。
ゆったりしたミッド・テンポのバラードで、ハイトーンでマイルドなボーカルが実に美しく、うっとり聴き惚れてしまいます
21位 In The Midnight Hour - Wilson Pickett
60年代に大人気を博したR&Bシンガー、ウィルソン・ピケット初のビッグ・ヒット。
スタックスのミュージシャン、スティーヴ・クロッパーとの共作で、レコーディングもスタックスで行われました。演奏もスタックスのミュージシャンによるもので、南部独特の粘り気のあるファンキーなビートが特徴的。このビートに負けじと迫力のあるシャウト、歌いっぷりがすごくエネルギッシュ。サザン・ソウルの魅力が詰まってますね~。
というわけで、今回はここまで。
皆さんのお気に入りの曲はありましたでしょうか