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先に観劇した長女から、「すごく良かった。上田久美子さんの世界観が良いわ」と聞いていたので、楽しみにしていました❗
本当に、見終わった後、なんと切ない物語だろうと、泣けて泣けて、仕方なかったです。
江戸時代、弱小藩主の側室の子天野紀之介(早霧せいな)が、星がみたくて、星見やぐらを作ろうとやって来て、村のこどもたちと知り合い、色々な事件を経て、仲良くなっていく。一揆で父を失い、母もないみなしごの村娘の泉(咲妃みゆ)。泉を慕う源太(望海風斗)
七夕さまを星逢いと呼ぶのですね。なんと美しい日本語でしょう。
星逢いの夜に出会った3人がその後、それぞれの立場で、生きていくのですが、村での再会の場面が、どんどん切なくなっていきます。
天真爛漫なこども時代が、本当に素晴らしくて、ちぎちゃん、だいもん、みゆちゃんの上手いこと❗
仕草や表情まで、自然な感じで、可愛かったです。
素直に思うがままに楽しく過ごしたこどもの頃のきらめきが、まぶしいくらいです。
三年後の再会、紀之介は、晴起と名前も変わり、藩主となり将軍の側近に取り立てられ、将軍の姪の姫との婚儀も決まります。一方、村では、泉と源太も結婚話もまとまります。
晴起と泉の口には出せぬ秘めた思いの切なさ、決して結ばれないと知りながら諦めきれぬ気持ちの揺れが、静かに伝わってきて、哀しい。
ちぎちゃんの若武者姿が、初々しく凛々しく、みゆちゃんの素朴な愛らしさが、まるで、絵のような美しさ。
蛍の舞う山里を背景に、二人の衣装の色彩もぴったりです。
星逢い一夜のポスターの場面になります。
二人の切ない想いを受け止めながら、泉と結婚する源太、いいやつです。泣かせる男やなぁと思います。
深い優しさと暖かさを感じます。
三人の表情、指先に至るまで細やかで、繊細な芝居に泣かされます。
歳月は、こんな風に人を変えていくのか、それでも、想いは決して変わることはない。
最後に願うのは、互いの幸せ、それだけ。
切なさがとても、心に響いて、涙が何度も溢れました。
とても良かったです。
出演者の方の感想は次回に。
「月雲の皇子」「翼ある人々」どちらも、心に染み入るような作品を書かれた上田久美子先生の大劇場デビュー作は、期待を裏切らない素晴らしい作品でした。
これからに期待したい演出家が、ようやく宝塚に現れて、楽しみでなりません
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