死別 | 50代の自由な卒婚生活日記

50代の自由な卒婚生活日記

50代の自由。
楽しく生きるとは?

突然、未亡人になってしまったミヨコさん。

旦那さんは

脳梗塞で急死した。

 

旦那さんとは5年前に

愛人問題でケンカが始まり

2年ほど前から別居してた。

 

その愛人と旦那さんは

もう終わってるが

 

別居した以上

もう同居する気はミヨコさんには無かった。

 

同居というより

離婚を視野にいれ

 

目標を立てていた彼女。

 

キライな旦那さんだけど

息子が歯科大学に入って

その資金を旦那さんが

持ってくれているから

 

息子が卒業するまでは

我慢すると言っていた。

 

問題ばかり起こす旦那さんで

自営業で社長となれば

鼻息も荒い。

 

奥さんを

コマ使いにしか思っていない人。

 

ミヨコさんに会うといつも

旦那さんの悪口ばかりで

 

実際、携帯電話で

殴られて

眉毛の上を5針ぬう

ケガをしてた時もあった。

 

酒におぼれ

嘘つきで…

 

私も第三者として

聞いていても

腹が立つことばかりだった。

 

離婚しない理由はひとつ

息子のため。

ただ、それだけと

彼女は言っていたけど…

 

まぁ私から見たら

他も恩恵はあり…

 

別居してるけど

生活費は20万もらっていて

 

車も旦那さんの会社で

買ってもらって

フランスの

白のプジョーに乗り

 

ガソリンや高速道路を使っても

すべて旦那さんのカードだった。

 

キライでも

生活の恩恵は受けていたけど

そこは棚の上

当然の権利と主張していた。

 

 

そんな旦那さんが

突然居なくなる。

 

あれだけ、悪口言ってたけど

 

本当にこの世から居なくなると…

 

やっぱり、

心細いよね…。

 

自営業は

ゴルフの打ちっぱなし場を経営。

 

旦那さんは

経営者だけど

経営術は特に要らない。

 

この近辺には一か所しかない

打ちっぱなし場の為

オープンしていれば

お客はどんどん勝手に入ってくる。

 

しかも、

出勤しないことが多かった旦那さん。

 

すべて、社員任せで回っていて

帳簿も専属会計士が管理していた。

 

ミヨコさんも

旦那嫌いで会社の事は

ノータッチで

何もしらない状態で

今まで来てる。

 

突然の死別で

会社の事を

突然、背負う事になった。

 

本当にひとりになった不安は大きい…

 

ミヨコさんから電話が来ると

いつも同じ内容で

彼女の不安がでてる。

 

なぐさめるけど

私の言葉で落ち着くのも

ほんの一時的なこと

 

数日たつと

また、同じ電話がくる。

 

「案ずるより産むがやすし」

ということわざがある。

 

何度も

その心を伝えた。

 

 

旦那さんのアパートの片付け。

 

49日の法要がおわり…

 

最近のミヨコさんの電話は

落ち着いてきた。

 

会社のことも

少しずつ勉強している。

 

想像の中で不安に思うより

現実を歩き出せば

想像の不安は自然に消えていく。

 

ただ、見えるのは

問題点だけ。

 

あとは

その問題点と

どう向き合うか…

 

現実的な問題になる。

 

ミヨコさんは次のステップに

入って来たようで。

 

まずはひと安心。

 

 

「ね、案ずるより産むがやすしよ(笑)」と

笑顔で話すミヨコさん。

「うん、そうだよね。」と返す。

 

ミヨコさんは

 

「こんなに突然居なくなるなんて

想像もしてなかった…。

 

要らないと思ってた人だけど

居なくなると

心にポッカリ穴が開いたみたいで

 

心細い。」

 

そう言った。

 

 

「うん。わかるよ。」

返事を返す。

 

 

 

問題が無くなると

 

最悪の思い出も

 

いい思い出に変わっていく…

 

 

今の大変な時期の苦労も

数年後には

笑い話に変わっていくんだろうね

 

ミヨコさん。