相場英雄「ゼロ打ち」 | 八ヶ岳南麓の里小屋から -for comfort life-

八ヶ岳南麓の里小屋から -for comfort life-

静岡県と山梨県、2拠点居住のおじさんです。思ったこと、美味しかったこと、楽しかったこと、等々を気ままに綴っていきたいと思います。

相場さんの近著(2024年3月8日初版)「ゼロ打ち」を読みました。まあ面白かったんですが、今まで重量級の相場作品を読んできた僕には正直ちょっと物足りなさも感じました。

概要はAmazonから引用させてもらいます。

ゼロ打ちとは・・・選挙の開票開始直後、開票率0パーセントに近い時点で特定候補者の当選確実を報じること。


大和新聞の社会部記者・片山芽衣は、唐突な解散後の衆議院選挙で、選挙報道センターに配属された。担当は激戦区の東京一区。そんなある日、片山は取材中に「ある都議会議員の不審死」を知ることに。

一方、国会議員の秘書歴十年の中村は、同じく民政党東京一区の新人・大学教授である若宮の事務所の応援に駆り出された。苦しい選挙戦のなか、若宮の女性スキャンダルがネットで拡散され…

 

小説でしか描けない政界の暗部とマスコミとの危険な癒着。ノンストップエンターテインメント。ん~、”ノンストップ”と言えるスピード感があったかは読者によりますが、僕にはなかったかなぁ~。


ただ、相場作品を読み進めると、別のシリーズ(または単独)の作品なのに登場人物が重複するところは「ムフ?」と思っちゃいます。

 

印象的だったシーンの最初はここ。
現在の大和新聞(たぶん読売のこと)のトップは3年前編集局長を経て社長に就いた元社会部記者だ。かつて永田町全体の情報を浚う底引網漁船との異名を取った阿久津という政治部長の下で頭角を現し、社内で出世を続けた男だ。

同著者の「トップリーグ」シリーズを読んだ読者なら「あ~(いろんな意味の『あ~』)あの阿久津さんね」と思ったことでしょう。

タイトルの「ゼロ打ち」とは、メディアが選挙結果を投票終了直後、開票率0%時点で当選確実を発表することで、要するにで出口調査等で各メディアの実力が表れるというものです。

本作はこのメディアの選挙報道とある殺人事件が交差する形で物語が進むんですが・・・「相場さ~ん、ちょっとツメが甘いんじゃな~い」と言いたくもなりまし。

次は声を出して笑いそうになったこんなところ。
・・・(前略)男の胸元には「政治評論家田所悟郎」のテロップがある。(←これどう見ても『田崎史郎』さんのことですよね~)

田所は元々大和新聞(←田崎さんは時事通信)の政治記者で、政権寄りのコメントが物議を醸し、ネット上では炎上の常連だてへぺろてへぺろてへぺろ 田所の思わせぶりな発言を受け、男性アナウンサーが身を乗り出した。

時代も部署も違いますが、

相場さんも時事通信出身なんですよね~。

最後は(たぶん)相場さんの勘違い箇所を見つけたので指摘しておきます。物語の中に主人公・片山と信頼関係にある八田という警察官が登場します。その八田の肩書が違っている箇所がありました。

最初に八田が登場する53ページでは「(警視庁本部)刑事総務課」所属となってますが、295ページでは「(警視庁本部)捜査一課」になってます。

 

相場さん&編集ご担当のみなさ~ん!

次版では修正してくださいね~。

 

ちょっと涼しい快晴の朝を迎えた静岡の自宅にて

 

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 八ヶ岳情報へ にほんブログ村 住まいブログ 別荘・セカンドハウスへ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 人生を楽しむへ ブログランキング・にほんブログ村へ