さて、ようやく「ビパッブ時代」です。
スウィングからビパッブになると、何となく落ち着くんですよね~。(スウィングが嫌いな訳でなく、あくまで好みです)
「なぜ落ち着くのか?」
それはこのビバップがモダンジャスの起源♪
とされることにも関係があるように思います。
今回はそんな「ビバップ時代」を
掘り下げてみたいと思います。
■創世期(1900-1920年)
■スウィング時代(1920-1940年)
■ビバップ時代(1940-1950年)
■ハードバップ時代(1950-1960年)
■フュージョンへ(1960-1970年)
■ビバップ時代(1940-1950年)
<太平洋戦争が大きく影響>
スウィング自体が衰退した訳でなく…
1940年代といえば太平洋戦争の戦時下です。どうも当時のアメリカでは、戦時特別税としてダンスが課税の対象となってしまったようで、ダンスをしている店の飲食物に対する課税は25-30%だったとのこと。
これじゃあ、ダンス音楽は力を失いますよね。
<クラブ閉店後のジャムセッションが原点>
彼らは、戦後ニューヨークへ戻ると…
互いに腕を競い合うべく、クラブ閉店後に行われる即興演奏会、ジャムセッションに参加するようになりました。当時の有名な奏者にはチャーリー・パーカー、セロニアス・モンクらがいました。
このジャムセッションによりビバップが形作られていき、Jazzにイノベーションが起こったようです。
<ビッグバンドから個(アドリブ)の演奏へ>
そのイノベーションにより発生したビバップは…
スイングジャズと比較して、急速なコードチェンジを伴うコード進行、高速なフレーズ、アドリブ演奏がより重視される音楽になります。そして、奏者もビッグバンドから少人数の編成になりました。
うーむ、何となくビッグバンドの方が現代に近いイメージがありましたが、逆だったんですね。
<ビッグバンドからコンボへ>
この時代のJazzの歴史本を読むと「コンボ」なる言葉が登場します。「コンボって何?」を調べてみると・・・comboとは元来”combination orchestra” の略で、Jazz用の小編成な器楽グループ(普通3人から7,8人まで)という意味らしいです。
油井正一さん著「Jazzの歴史物語」によると1941年の日米開戦からバップが形を整えた1945年(同終戦)あたりが「Jazzが遭遇した大いなる過渡期なんだそうです。このあたりがビッグバンドのスウィング時代からコンボ全盛になっていきます。
<モダンジャズの起源とされる>
以下、出典はWikpediaで恐縮ですが・・・
「モダンジャズの起源」という言葉が登場します。
1940年代に成立したとされるジャズの一形態。スウィングジャズの終焉後に発生したモダンジャズの起源は、このジャズ様式にあるというのが、一般的な見解である。
こう言い切ってしまうとスウィングジャズのファンには申し訳ないのですが、僕も個人的には、この時代からが「Jazzとしてしっくりくる」ように思います。
<娯楽音楽から芸術音楽へ>
これまたWikpediaからですが、ビバップ時代から「芸術音楽」という認識に変わったようです。
「大衆音楽・娯楽音楽」のみを演奏するとみられていた黒人音楽が「芸術音楽」も演奏できると認識を改めさせる契機に。
ん~、その時代を生きていないので何とも言えませんがJazzが「芸術音楽」に昇華したことで、Jazzとミュージシャンの存在感がグッと上がった時期なんでしょうね~。
代表曲1「Night in Tunisia」
様々なアーティストがカバーする名曲。
上記演奏は以下のような豪華メンバー。
”Art Blakey and the Jazz Messengers”
Lee Morgan, Benny Golson, Bobby Timmons and Jymie Merritt
代表曲2「52nd Street Theme」
この曲も多くのプレーヤーが演奏しますが、今回は(僕の大好きな)”Bud Powell” でお楽しみください。
【ビバップ時代の巨人】Charlie Parker(1920-1955)
(貴重なCharlie Parkerの動画です↑)
さて、次回はいよいよ僕が普段聴いている「ハードバップ時代」です。Jazz初心者おじさん、頑張りたいと思います。
つづく