まだ読んでいない警察小説を探していて(派手な新聞広告なんかを見たり)たどり着いた作品でした。警察小説好きにとって”公安警察”はわくわくしますね。
濱嘉之さん(Wikipediaによると・・・中央大学法学部法律学科卒業後”警視庁”に入庁とあるので”キャリア官僚”ではなさそうです)作品が初めてだったからか、本作品がそうなのか、僕の印象は「まぁ~、丁寧に描かれすぎ」で、なかなか前に進むことができず、読むのに時間がかかりました
概要はAmazonから引用させてもらいます。財務大臣の梅沢が杮(こけら)落としのパーティで刺殺された。犯人の男は逃げるそぶりすらも見せず、その場で逮捕されるが、その後完全黙秘を貫く。犯歴も指紋データもヒットせず、身元不明のまま起訴される。
公然と行われた犯行とその後の完全黙秘により、警察の威信がゆらぐと考えた上層部は、特命の極秘捜査を任命する。その任務にあたる警視庁公安部警部・青山望が各部署に散らばる同期と協力していく中で突き当たったのは、政治家と暴力団、芸能界が絡み合う壮大な「戦後の闇」だった。
個人的な感想になりますが、本作は…公安警察、刑事警察、政治家、暴力団、芸能界、宗教団体、韓国マフィア等々「大風呂敷を広げすぎ」感があると同時に、筆者が元警察官だけあって、描写が「と~っても詳細」なので、ちょっと疲れてしまいました。
印象的だった個所です。
刑事と公安の違いについて…刑事は事件が発生しない限り動くことはできないが、公安は事件を未然に防ぐことこそ本業で、公安事件が起きてしまった時点で公安警察の敗北を意味する。
ん~、そういう観点では”刑事”警察の物語の方が”馴染みやすい”のかも知れません。
これを読んで、安倍元首相の銃撃事件を思い出しました。公安警察がキチンと仕事をしていれば、あの事件そのものが起きること、さらには安倍さんが亡くなることはなかったと・・・改めて思った”公安警察”小説でした。
スッキリ晴れた朝を迎えた静岡の自宅にて