何の力も持たない自分を変えるための、強化人間というプログラム
第26話で初めてMSに乗って登場してから第48話までのカテジナについて
荒っぽくなった(本来の性格がやや強めに出ている)程度で、
狂気じみていると言うほどの様子はない
:ウッソを追いかけるのに夢中なルペ・シノに対して
「攻撃はリーンホースJr.を誘い出してからです」と苦言を呈している
:ウッソの母を盾にして戦うゴズ・バールに
「やってはいけない作戦というものがあります」と止めている
:姉マリアの戦死を聞き、出撃しようとするクロノクルを冷静に制止している
:利用価値のあるシャクティをカガチに渡してしまっていいのか?
とクロノクルに進言している
軍人として、パイロットとして
カテジナは冷静に戦況を見極め、的確な判断を見せている
(同じ強化人間でも、ファラは宇宙漂流の影響で精神的に不安定だったため
強化人間の負の部分が強く出てしまっているが
カテジナについては不安定な部分が最小限に抑えられていると考えられる)
しかし、49話の登場シーンからカテジナの様子が変わっている
ゴトラタンに乗り戦場に現れたカテジナには狂気じみたものが感じられる
それ以前のカテジナとは何かが確実に違う…
そして最終話に向け、狂気は加速していく…
最終決戦に入りカテジナがそれまでにはなかった狂気を見せ
徐々に支配されていくのは何故なのか?
答えはエンジェル・ハイロゥにあるのではないだろうか?
エンジェル・ハイロゥは巨大サイコミュ兵器である
例えばサイコミュ・システムによる人格転換と言えば、ロザミアやフォゥ(Z)がいる
<フォゥの場合>・・・普段は安定した様子を見せているが、サイコガンダム(サイコミュ・システム搭載・強化人間専用MA)に乗ると、
サイコミュ・システムの精神干渉波の影響によって人格が変わる
<ロザミアの場合>・・・元々情緒不安定であったが、サイコガンダムMk-IIのサイコミュ・システムが潜在意識に影響を及ぼしており、さらなる精神崩壊を招いた
ゴトラタンにサイコミュは搭載されていないが
強化人間であるカテジナが戦場に出た事でエンジェル・ハイロゥの精神干渉波の
影響を受け、狂気に支配されていったと考えれば説明がつく
何も出来ないお嬢さんである自分に嫌気がさした17歳の女の子の変身願望
だけど危険過ぎた強化人間という選択
強化人間プログラムによってカテジナは望み通りに新しい自分を手に入れた
ニュータイプとして覚醒し、エースパイロットとして専用機に乗る新しい自分
しかしそれと引きかえに払う代償までは想像していなかったのだろう
7章につづく