5章 ど根性女カテジナのコンプレックスと変身願望 | Vガンダム考察 カテジナ・ルース アンチヒロインの肖像

Vガンダム考察 カテジナ・ルース アンチヒロインの肖像

人が闘争本能のままに生きるのは進化のためにしている事
それは悪ではないのだから

自分より小さなウッソが信念(ただ皆を守りたいから戦う)を持ち
非凡な才能と力を持っている事への嫉妬心

カテジナ自身がなによりも嫌う「何も出来ないお嬢さん」である自分を理想化して
「何も出来ないお嬢さん」である事を求めてくるウッソへの嫌悪感
カテジナ─「男の子のロマンスに、何であたしが付き合わなければならないの!!」

しかし変ろうとする自分の前にウッソが現れては
「あなたはウーイッグのカテジナさんでしょう?」、「カテジナさんおかしいですよ!」
と全否定してくるのだ 嫌悪感が憎悪に変わるのも無理はない
カテジナ─「いちいちこれみよがしに強くなって現れる!可愛くないのよ!!」

カテジナ─「お前とシャクティはそれを笑った!」
特別な才能を持たない自分への劣等感から来る被害妄想
ウッソとシャクティが天才タイプなら、カテジナはど根性タイプ
持って生まれた才能なんてなくたって私にも出来る!と突き進むも
その度にウッソとシャクティが目の前をちょろちょろする
「お嬢さんが何いきってんの~超ウケルwww」
てな感じにカテジナの目には映ったのだろう
天才タイプには負けたくないという、ど根性女の意地がある

ウッソ─「お前がカテジナさんを変えてしまった!」
クロノクル─「彼女の望んだ事だ!」
クロノクルは変りたいと望む自分を理解してくれた人 
MSに乗って人格が変わったと言われるカテジナだが
変わったのは人格ではない、元々カテジナはああいう性格
本来の自分をありのままに出せるように変ったというべきだろう

自分を否定せず受け入れてくれたクロノクルをカテジナは「巣」と表現する
「巣」とは依存であり、自分を育ててくれる場所

カテジナ─「クロノクルは私に優しかったんだ!」
でもカテジナが求めたのは優しい王子様に守られてお姫様扱いされる事じゃない
ただ優しい人を好きになって、ついて行っただけならMSに乗って戦う必要はない
シャクティ同様、守られる側にいて自分の手は汚さないヒロインでいればいいのだ
(そうであるなら、ウーイッグのお嬢さんはお嬢さんらしくしてればいいと言う、ウッソやオデロと同じなのだから)

カテジナが求めたのは、ウーイッグのお嬢さんからの脱却である
信念なんてないけどマリア主義を気取ってみたり
MSに乗って戦い、世界を女の手に取り戻すなんてかっこいい!てな感じである
(ザンスカールが目指す母なる社会、新しい世界を見てみたいという気持ちはあったのだと思う)←最初のうちは


6章につづく