では、『密告』の続きを書いていきたいと思います。死を迎える『少女』に見えたのは孤独だった時の走馬灯で…。確実に夏の近付きを感じさせる6月の直前です。気分も上がり難い日々ではあるかと思いますが、気分転換のお伴として添えて下さい❗️

 

 

 

 

 

 

 

『少女』は孤独だった。いくら短命とはいえ、今日までただ生かされていたような状態だったから…。

 

 

 

『少女』の家はその界隈で有名だった。生まれた時から強い霊力を宿している者が少なくない。それも宿す霊力の質は『審神者』の適性がある場合が多かったからだろう。政府が一目置く名家の1つだった。だが、その名の中にも入っているように祠を多く扱う家系の為に祀っても『良いモノ』だけではなく『良くないモノ』、いわば荒神等にも先祖は深く関わってしまっていたせいか。他の名家出身の人々よりも短命。特に直系の者ほど良くも悪くも血の影響は強く、中には20代で謎の事故に遭ったり病を発症。高度な医療を施しても次々と命を落としていく。それにより直系の者の血を後世へ残すべく10代後半から自身の遺伝子を随時採取。状態が良いものと多少

の繋がりがある家の人間の遺伝子と掛け合わせた子を産ませる事で名だけではなく血も受け継がせていった。

 

そうして産み落とされた者の中に『少女』も当然含まれていた。それも直系の血を残す為に作られたような存在だったのだ。遺伝子上の父親は生まれた時から既におらず、母親と使用人しかいなかった。更には母親自体も『少女』を生んだ後から体調は悪化。優しく接してはくれていたがその時間は段々と短くなってしまう。そして『少女』が物心が付く頃には更に悪化。ほとんど布団から出られない状態になってしまっていた。

 

そんな状況で過ごしていたのだ。孤独を感じるようになるのは当たり前だった。更に孤独に拍車をかけたのはこんな言葉を聞かされたから…。

「あなたは…この家の、一族の血を残す為に…生まれたの。少しでも濃い血を残す為に…。男の人を利用、して…。ごめん、なさい…。他の家なら…ただ愛された、のに…。この家の、私が生んでしまって…。ごめんなさい…。ごめんなさい…。」

「っ、お母さん…。」

人も含めて他の家と自分の家とは雰囲気が違っていたのに『少女』は気付いていた。それでも母親に改めて自分達の家がおかしい事を告げられて。更には謝罪までされたのだ。その姿に母親の言葉が偽りではない事に改めて気付かされてしまう。しかも近況を記した手紙を送っても父親からの返信がなかったのだ。孤独は自暴自棄に近い状態になるまで強まっていき、遂には周りの話に流されるような形で『審神者』の養成所にも入ったのだった。

 

 

 

だが、その状態も少しだけ変わっていった。血筋により養成所をほぼ首席で卒業。政府もすぐに本丸を与えようとしていたが、それを1人の『青年審神者』が阻止。自身の所に研修に来て欲しい旨を連絡してきたのだ。更に実際に『少女』が来るとこう告げた。

「君は独りきりじゃない。それを知って貰う為に研修に来るようにお願いしたんだ。いきなり刀剣男士とだけで本丸で過ごすのは大変だろうから。」

「師匠…。」

「ここでずっと過ごしていて良いからね?君が理解して満たされるまで。」

同じように強く、何より特異性も含まれた霊力を宿している。更には『審神者』の祖先のような存在だとも言われているからか。『少女』と同様に名家と扱われる一族の血を引いていても『青年審神者』も孤独だと思われた。だが、彼は親族以外の人に恵まれていた。それも真っ直ぐに好意を向けてくれる相手も出来たからだろう。幼少期は孤独だったが、今は『審神者』の仕事以外でも充実した日々を送れるようになったのだ。

「…『だから君も大丈夫だよ。』って言うのは誰でも簡単だから、本当は言うべきではないと思う。でも…僕は何度でも言って伝え続けたかったんだ。僕みたいなのでもちゃんと独りきりではなくなった事を。だって君は僕よりも今まで1人で頑張ってきたんだ。この先は周りに恵まれた時を送れるよ。きっと…いや、絶対にね。」

「…。ありがとう、ございます。」

師匠である『青年審神者』は『少女』の今までの事も当然把握していたようだ。そして知っていたからこそ励まそうとした。それでも最初の頃は『青年審神者』からの言葉や想いの意味が理解出来なかったせいか。『少女』は曖昧な態度で感謝の言葉を口にしてしまう。だが、その状態から始まった研修は意外にも順調に続いていって。しかも『青年審神者』の人柄もあってか刀剣男士のまとう雰囲気も含めて、研修は終始穏やかな時間だった。

 

こうして師匠のおかげで少しずつ前向きになっていった『少女』。一族の能力も発揮され続けていた事で戦績の評価は上々。刀剣男士達も着々と集まってくれたおかげで優良な本丸になった。

 

 

 

だが…。

(ああ…。私は…独りでいないと駄目、なんですね。周りの人を巻き込まない為にも…。)

『少女』が忙しい日々を送る中、師匠である『青年審神者』も充実していた。研修時に話していた彼を真っ直ぐ愛してくれた人と結婚。娘が生まれたのだ。それらの事は本人に会えなかった為に直接は聞けなかったが、彼を知る者達からの話は全て目出度いと思える内容だったからだろう。自分の事のように喜びを感じていた。そして抱いた喜びが強かったせいか。『青年審神者』が妻と共に亡くなったと聞いた時には、それに比例するように絶望してしまったのだ。その絶望は『自分と関わったせいで短命になってしまった。』という考えが生まれてしまうほどで。『審神者』の仕事は滞りなく行えていたが、『少女』の心の奥底に確かな影を落としていった。

 

そんな心の影は何年経ってもあまり弱くならず、むしろ密かに成長。遂に表にも出してしまう。亡き師匠の娘に対して重いものを背負わせるという形で…。

(独りで逝くのは嫌だ。誰かに…彼ら以外の者にも送られたい。)

心に抱えながらも『審神者』としての日々を何とか

過ごしていたが、『少女』は元々短命の一族なのだ。その時が急激に迫っている事に気付いてしまう。すると自身の命が一気に尽きようとしていると分かった事で再び苦しみが増していくのも自覚する。その苦痛は孤独感を含ませたもので。独りで逝く事を拒絶したいとも思ってしまった『少女』は『ある考え』も芽生えさせてしまうのだった―。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズ第8話目でした。

今回は前話に続いて『少女』の過去についてを書いてみました❗️私の中ではこの『少女』は作中で上位のレベルで孤独な人だと思います。というか、現実でも特殊な力を持っている人とかは強さと比例するように孤独になり易い気がします。で、この作品では霊力の高さや特異性等を考えると主人公の『日暮 琴里』も孤独感が強くなり易いんですが、彼女は『札元 和也』や『審神者』仲間を含め人に好かれ易い。そして本人も認識はしているし、その上で自分から遠ざけようとしているから孤独という感覚は意外となかったりするのです。その違いも私なりに表現したので感じて下さいね🙏

 

それでは、また~🖐️

では、『密告』の続きを書いていきたいと思います。前回、『古酒 満造』の脱獄を許してしまった『札元 和也』達は…。『二次創作』と言えば許される気になっている『小説もどき』です。温かく、何より広い目と心で見守っていて下さい❗️

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり彼は…『古酒 満造』は逃げてしまったのね。」

馴染みの刑事からの報告を直接聞く前には既に知っていたのだろう。少女はあまり驚いてはいないようだ。むしろ浮かべた表情には悲しそうな、切なげな色を漂わせている。『古酒 満造』が脱獄してしまうほど自身に対する恨みは未だ深く強い事を改めて知ってしまったから…。

 

 

 

娘『小祠 叶恵』を死なせたという一方的な考えから少女…『日暮 琴里』に対し恨みを抱いた古酒。その感情はいくら年月が経過しても変わらない。そればかりか様々な事件の真相究明において日暮が活躍している事を知ってしまったのだ。その恨みは日々増していく。そして記念祭での事件により拘束され特殊な刑務所にも入れられたが、それは日暮を消滅させるという目的が遂行し難くなる事を意味するからか。古酒は化け物の力を使い、3日ほどで脱獄したのだった。

 

その事を刑事『札元 和也』から聞く前に担当である『辻寺 泉』より聞いていたのだ。日暮の表情は浮かないものになっていた。すると情報を得る早さに驚きながらも同時に過ったのは古酒や辻寺が告げていた日暮の過去の話だったからだろう。どう言葉を続けて良いのか分からず、気まずそうに視線を巡らせていたが…。

「やっぱり彼は…『古酒 満造』は逃げてしまったのね。私に対する恨みがそうさせたんだな、きっと。」

「恨み、って…。」

「泉と古酒から聞いたでしょう?私の過去。正確に言えば恨まれる原因になった出来事を。」

「…。」

「事実だから。私は父の所で見習いをしていて、師匠にもなってくれた『小祠 叶恵』を死なせた。見殺しにさせた。…それは罪よ。殺人と同じね。」

「…っ。けど!それは相手が…『小祠 叶恵』自身が望んだ事なんだろ?ならお前が罪を感じる事は…っ!?」

日暮に反論するように言い続けていたが、その声を札元は途中で呑んでしまう。彼女が浮かべていたのが泣きそうで、儚げな笑みも含んだ微笑みだったからだ。そして言葉を発する事が出来なくなってしまった札元を横目で見た後、こう続けた。

「確かに『相手から望まれた事を叶えた。』という事実もあるから罪を感じる必要はないと捉える人も少なくないのは知っている。その言葉を受け入れてもいる。だけど…それでも私は自分を許せない。犯罪者だと思う事にしたの。師匠の死をただ見ていた。その後には刀剣男士達を勝手に顕現化させて見送らせた。…それは直接手を下してはいなくても同罪だから。」

「日暮…。」

「そして…罪を犯したからこそ私は色んな事件に関わる道を選んだ。奪われた側だけじゃない。奪った側でもある私だから。…一種の償いのつもりで。だからこれから先も依頼があったりしたら事件に関わるし、もしかしら…調べる方じゃなくて調べられる方になるかもしれない。その時はよろしくね。」

「っ、調べられる方って…。」

「というわけで…ありがとうね。『古酒 満造』の事を教えてくれて。」

事件の捜査に関わっていく理由とその意思について改めて語る日暮。だが、その中には不穏さも滲ませていたのだ。札元は息を呑む。それでも告げる彼女の儚げな笑みを見ている内に『ある決意』が芽生えたからか。背を向け立ち去ろうとする日暮に向けて声を発した。

「…共に罪を背負うつもりだから!俺も!」

「え…。」

「過去は過ぎた事だから今更『背負う』とかは難しいとは思っている。それでもお前が背負い続けて壊れてしまうのは見たくない。潰されて欲しくない。だから…背負い続けるのなら、俺にもそれを少しでも分けて欲しい。過去だけじゃなくて、これからの事は特に。大切なお前の事だから。」

「っ、あなた…。」

呼び止められただけではなく告げられた言葉が言葉だったのだ。日暮は思わず固まってしまう。愛の告白のようなものだったからだ。すると直接好意を示される事に慣れていない為に固まってしまっても、答えたいとは考えていたからだろう。息を小さく1つ吐いた後に口を開いた。

「『背負いたい。』か…。ある意味、彼らと同じ事を言うのね。」

「彼らって…。」

「私の本丸にいる刀剣男士よ。彼ららしく力強くて頼もしい姿だったわ。それに比べたら、やっぱり人間は劣るわね。」

「おい…。」

「でも…彼らに言われた時のとはまた別に何だか嬉しく、ううん…少し幸せにも感じたわ。…ありがとう。」

「…っ、そうか。」

そう答える日暮は言葉以上に喜びを示すような空気をまとい、表情も緩やかなものを浮かべていて。それらは美しさと共に愛しさも感じさせる姿だったのだ。札元は息を呑んで頷く。そして日暮が何処かに再び向かおうとしているのが気になり、彼女に付いていくのだった。

 

 

 

『少女』の呼吸は今にも止まりそうになっていた。死を迎える直前の状態になっていたからだ。それは『少女』も既に自覚しており受け入れてもいたようだ。表情だけではなく雰囲気等も終始穏やか。現状に逆らう様子はほとんど見られない。ただ静かに命は尽きかけていた。

 

だが、今更ながらに『少女』の中には迷いのようなものが生まれていた。自分の寿命が短い事は物心が付いた時から当然知っていて、そのつもりで生きてきたのにだ。手紙は送っても遺伝子上の父親に会わなかった。何より自身の本丸に入ってきた『見習い審神者』とはいえ、『師匠の娘』に死を見届けさせようとしている事に…。

(私は…ひどい子です。ごめんなさい…皆さん…。)

『師匠の娘』も含めて自分の事を皆は大切してくれて、それを『少女』は十分に自覚。幸せも感じていた。だからこそ自分が今の行いが非道にしか思えなくなる。それでも声を発する事すら出来ないほど自分の命は今にも尽きかけていたせいだろう。『少女』は罪悪感を覚えながらも、結局は最期まで口にする事が出来なかった。

 

そして死を迎えようとしていた事と、強まっていく罪悪感が合わさったのか。気付けば『少女』の脳裏に『ある光景』が映像のように過っていた。何故生まれてきたのか自分ですら分からない。そう思いながら過ごしていた日々の、いわば走馬灯と呼ばれているものが―。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズ第7話目でした。

今回は『札元 和也』と『日暮 琴里』とのやり取り等を書いてみました❗️また今話の最後の方から『ある人物』の話にも入りました。ちなみに『少女』表記にしてはいますが、今シリーズを見ている人には正体が分かると思います。なので、わざわざ『少女』表記にしなくても良いんですが、そっちの方が面白いかと個人的に思いまして…。それにより『少女』とあえて書きました。『何だか面倒臭い奴だな。』とか思うでしょうが、そこら辺も楽しんで頂けると嬉しいです🙏

 

それでは、また~🖐️

では、『密告』の続きを書いていきたいと思います。『辻寺 泉』からの話を聞いても未だ迷い続ける『札元 和也』ですが…。ゴールデンウィークの余韻も徐々に消えつつある時期になりましたが、ここでは関係なし。時の流れを感じさせない仕様のままの場所ですので、よろしくお願いします❗️

 

 

 

 

 

 

 

この日も何事もなく過ぎるはずだった。

 

 

 

国内に存在する刑務所。そこは犯罪者を勾留する場所となっており、各地に点在。主に犯罪者達の出身地で分けられたりしている。また最近では犯罪も多様化。特に霊力を宿し、それを用いて罪を犯した者の扱いは慎重。首都にある政府直属の特殊病院や施設が併設された所に入れるようになる。その状況は政府が霊能力者達の存在を正式に認め、『審神者』や制度も公表した後に制定。全体の数から見れば霊能力者で犯罪者は少ないが、力を発動されては厄介だからだろう。そこは他の刑務所よりも警備等が厳しい場所になっていた。

 

 

 

そんな特殊な刑務所に『古酒 満造』は収監された。先日の記念祭での事件で計画を遂行させた者。更には封印させた『道重 香津代』以外の協力者達の情報を得たかったからだ。すると状況から観念したのか。意外にも古酒は素直に犯行を認めたのだ。道重以外の協力者についてもすぐに吐いてくれると『札元 和也』を含めた警察関係者達は考えていた。

 

だが…。

(…やはり私の事を舐めているようだ。この程度の警備で済ませてしまうとは。ふざけている。)

警備を担当する人員やアンドロイド等は無限に配置出来るわけではない。空間の広さによってどうしても限りは生まれてしまう。それはどんな施設でも対象だった。そして特殊な刑務所の場合は建物内でも霊力の高さを基準に順位が存在。それに応じて警備の強度を変えていた。すると凶悪であり犯罪の質が知能的であっても古酒の霊力は強くなく、特異性もあまりなかった為か。彼に対する警備は手薄だった。少なくても化け物を呼べる玉が義眼の形で持ち込まれていた事に気付かれなかったほどに…。

(様々な物に触れすぎて片方だけとはいえ目を失い絶望した時もあったが、こういう時に役立つとはな。…さぁ、ここから出ましょうかね。)

娘の『小祠 叶恵』に少しでも近付く為に呪物等に触れてきたが、もちろん中には代償が必要な時があった。血や体の一部がだ。その際、血はためらいなく使ったが、体の場合は戸惑った。再会が叶った時に、彼女からの拒絶を少なくしたかったからだ。だからこそ体の中でもすぐには分かり難い、だが人や物を見る分にはまだ影響が少ない片目のみを提供した。その瞬間は当然、強い痛みを感じたが、おかげで呪物等を仕込む事が出来るようになった。実際、今回の事で拘束されると見込んだ古酒は玉を仕込んだ。そして予想通り玉を持ち込む事に成功。遂にそれを発動する時が来たのだ。化け物に襲われ死んだように見せかける為に…。

「来なさい。私の所に!」

取り出した玉を握りながらそう唱えた瞬間、宿っていたであろう力は発動。化け物は古酒の前に現れる。更には彼を赤く光る瞳で見ると歪な手を1つ振るうのだった。

 

 

 

数十分後。施設内は一室を中心に張り詰めた状態になっていた。この部屋に拘束されていたはずの古酒が消えてしまったのだ。それも血を残して…。

「っ、一体何が…?」

「分かりません。ここは出入口以外に監視カメラもない部屋ですから。」

「この量の血なら負傷した状態でもあるはずだが…。」

「とにかく本部へ連絡と現場を保全するんだ!急げ!!」

室内には窓も含めて何もないからか。電子キーで扉の開閉の操作は出来るが、それ以外では監視カメラもなく警備ロボットも決められた時間でしか巡回しない。霊力が弱い者しか入れないからだ。そして実際、今までの犯罪者達にはそれでも十分なはずだった。だが、その状況が崩されたであろう事を知ったのだ。光景を目の当たりにした警備員達は動揺しながらも警察本部へと連絡。真相が究明されるまでの時間を少しでも短くさせようと現場の保全等に努めるのだった。

 

 

 

十数分後。現場に札元は臨場していた。記念祭で一番最初に古酒を拘束した。更には取り調べでも一番長い時間行っていたからだ。だが、刑事というのは実は現場にあまり臨場しない。何より刑務所の中でも特殊な所なのだ。いくら霊能力者等が絡んだのを取り扱う『特殊事件捜査班』に所属しているといっても体が強張って仕方ないだろう。それでも刑事としての役割を果たそうと札元は動き始めた。

 

こうして捜査していけば霊力を持っていた事。更に最近では札作りの能力が開花し、それを自覚もしていたからか。高まっていく霊力により古酒がいたはずの空間に穢れがあるのに気付く。しかも彼の血痕が残っていた辺りが特に強い。何より彼の行動力の一端も記念祭を通し見て知ったのだ。それらにより彼の消失が事故や緊急事態ではない事を察してしまう。彼が姿を消したのは自らの意思によるもので作戦の為だという事に…。

(…もちろん可能性だ。確証を問われても答えられない。…一体、どうすれば…。)

恐ろしい可能性に気が付いてしまった札元は険しい表情を浮かべる。だが、周囲には証明も出来ない事も分かっていたせいか。結局は初動捜査と古酒の指名手配を改めて依頼するだけで終了させてしまうのだった―。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズ第6話目でした。

今回は『古酒 満造』の脱獄話等を書いてみました❗️ちなみに『義眼は術を発動する為の玉』というのは考えて思い付いたネタです。『近未来の世界なのに義眼?』とか『そもそも仕込みに気付かないのか?』とか突っ込みたくはなるでしょうが…。『ご都合主義』という魔法の言葉で見て見ぬふりをして下さると幸いです🙏

 

それでは、また~🖐️