では、『裏舞』編の続きを書いていきたいと思います。前回、刑事『札元 和也』が襲われそうになったのを『日暮 琴里』が庇い…。日々、イベント等で更新されているゲーム作品を基にした『二次創作』の『小説もどき』です。捏造等が盛り沢山ですので、閲覧の際にはご注意下さい❗️
刑事というのは警戒心を怠ってはいけない存在だ。いつ何時、危機が訪れるか分からない。もし危機に直面した時、自分だけではなく身内や大切な人までも巻き込んでしまう可能性がある。だからこそ刑事は常に危機感を持ち続けなければならないのだ。
その刑事という存在だが、未だアンドロイドではなく人間が主体。その分、不意とはいえ油断もしてしまう。違う事に思考が巡っている時は余計にだ。それは直前に予想だにしていない事が起きていた場合に起き易く、僅かな間とはいえ体を動かせない事も少なくはない。だが、刑事は完璧を求められ易い存在でもあって。その為にも常に気を張り続けていた。
そんな刑事である『札元 和也』も警戒心を強く持っているはずだった。だが、今回は特別な好意が芽生えている事を自覚している『日暮 琴里』が敵対するような態度も見せてきた。しかも一度だけではなく二度もだったのだ。化け物により周囲の状況が悪化していった事もあり札元の能力は思考が巡る速さも含めて普段よりも明らかに悪くなっていた。すると能力の低下は必然的に警戒心も弱めさせていたらしい。自分に向かってくる強い『何か』に気付く事が出来なかった。もっとも日暮が庇ってくれた事で『何か』による傷を負わずに済んだが…。
「…っ!?」
「あなたは怪我、していないみたいね。駄目よ。油断したら。今ここは…戦場なんだから。」
「日暮…。」
突然の出来事に動揺する札元に対し、表面上はいつも通りの様子を見せる日暮。だが、その腹部の横辺りは一撃を受けた事で赤く染まり始めていた。
こうして刑事として、何より1人の男として大失態とも言える事態を起こしてしまった札元。それでも被害者でもあるはずの日暮が責める様子はない。むしろ動揺して思考が上手く巡らない状況に陥ってしまっている札元の代わりに考え始める。自身の体の状態から見て相手がどういう存在なのかをだ。すると日暮が正体を見極め切る前に相手はその姿を現した。空から完全に降臨しかけているのよりは小さい。気配は人らしいのを残しつつも、見た目は明らかに異なる鬼のような化け物が…。
『…アラ。当タッタノニ無事ナノネ。』
「ああ…。やっぱりあなただったのね。『道重 香津代』さん。」
姿が完全に見える前に気配等から正体について何となく察したものの、やはり知ってしまえば複雑な気持ちにさせられたせいだろう。思わず嘆きのようなものを漏らしてしまう日暮。それだけではなく姿だけではなく声までもほぼ人間離れしてしまった道重を悲しげに見つめ続けるのだった。
だが、当の道重は日暮のその様子を見ても気にしてはいないようだ。むしろ完全ではなくても目的が果たされかけている事に達成感を覚えているからか。こう続けた。
『…驚イタカシラ?アナタヲ襲ッタノガ私ダッタ事。』
「…。」
『デモ…驚クノハマダ早イデス。アナタニハ絶望ヲ与エマス。大鬼ヲ使ッテ仲間ヤ大切ナ人達ヲ傷メ付ケテ…最後ニハ消ス事デ。』
「…。」
『…チョット!イクラ驚イテイルカラッテ何モ言イ返サナイノデスカ?相変ワラズツマラナクテ、腹ノ立ツ子デスネ!』
言葉通り目的はもうすぐ完遂され、それにより気分が高揚しているのだろう。姿は禍々しい鬼のような化け物に変わっていても発せられる声は高らかだ。そして日暮が何も反応しない事に不満を露にしながらも再び話し始めた。
『マァ、良イデショウ。コノ力ノオカゲデ傷付ル事ガ出来マシタ。後ノ私達ノ役目ハ降リテキタ鬼ガ暴レテ壊シテイクノヲ見守ッテ、時々補助ヲスルダケ。タトエ刀剣男士カラノ攻撃デモ、コノ鬼ヲ完全ニ倒ス事ハ難シイ。少ナクテモ今ノアナタノ状態ダト、モウスグ意識ガナクナルンジャナイ?ドウカシラ?』
「…。」
「日暮…。」
言い返さず道重の方を見続けている日暮の姿に、言葉通り意識を失いかけていると思ったようだ。現に札元は呼びかける。だが、その声に日暮が答える事はなく、やはり無言で道重の方を見つめていた。
そんな日暮だが、実際は意識を失いかけていたわけではない。確かに霊力をまとった者からの攻撃は効いてしまうし、今の道重は人とは異なる存在だ。その攻撃はただの人間からのよりも確実に効き、現に出血はし続けている。それでも両親の事で少し過保護な部分がある『へし切長谷部』が自身の霊力を『碑野 拓磨』の作ったミニチュアの刀剣に込めさせた、特製の『お守り』を持っていたおかげか。傷は負っても致命的なものにはならずに済んだのだ。それは追い詰められていると感じる現状を変える事を考えられるほどで。その事を物語るように日暮は現状を分析し思考を巡らせ続けた。
そうして把握していった事で日暮は『ある存在』を察知も出来たからか。自分の傍らで心配そうにしてくれている札元に指示したのだ。形態している拳銃で巨大な鬼を狙う事を…。
「…構わないが当たらないんじゃ…。」
「良いから。…お願い。」
「っ。わ、かった。」
道重や巨大な鬼を含めて銃が効かない事は分かっていた。札元が今、所持しているのは警備用としても使われるとはいえ一般的な銃。実体があってないような霊的な存在には通り抜けたり、当たっても傷を負わせられない事をだ。だが、日暮は巨大な鬼に向けて銃を使用するように告げてきたのだ。札元は戸惑う。だが、好きな人から頼まれた事で困惑しながらも銃を改めて構える。そして息を小さく詰めた後、引き金を引くのだった―。
…というわけで、シリーズ第13話目でした。
今回は『日暮 琴里』を傷付けてしまった『札元 和也』が再び頑張る所までを書いてみました❗️ちなみに『霊的な存在に銃は効かない。』というのは漫画等によるイメージです。よく一般人が攻撃しても空振りみたいになって効かない様子が描かれているので、それを表してみました。オタクらしい(?)表現が少しでも察してくれますように🙏
それでは、また~🖐️