では、今回から『密告』を書いていきたいと思います。前シリーズ『裏舞』の最後の方で出ていた『古酒 満造』への聴取の事になりますが、話数としては少なめな予定です。相変わらず好き勝手に書いている『二次創作』な『小説もどき』ですので、よろしくお願いします❗️

 

 

 

 

 

 

 

『大切で特別な人の事を犯罪者と呼ぶ者がいたら、どうすれば良いのだろう―。』

 

 

 

その部屋を重い空気が漂っていた。目の前にいる人物が告げてきた言葉により…。

「彼女は…『日暮 琴里』は犯罪者だよ。私の1人娘を殺した、というね。」

「…っ。」

そう話す男こそが犯罪者であり、今回の取り調べの対象者。だからこそ男の言葉は戯れ言として聞き流せば良いはずなのだ。それでも男が告げてきたのが大切で好意も自覚している相手を犯罪者と名指しする言葉。しかも決して許されない殺人罪だというものだったのだ。聞かされた者…刑事『札元 和也』は思わず息を呑んでしまう。告げてくる姿が本気で、偽りを感じさせなかった事で…。

 

 

 

制定されて1500年を迎えた記念祭。先日行われたその祭りで事件は起きた。禁じられた舞によって空に穴が空けられ、そこから無数の化け物だけではなく巨大な鬼が出現。その化け物等に祭りの見学者達が次々と襲われるという事件がだ。それは最初、舞手である若い女性…『鈴風 月乃』だけが原因と思われていたが、『古酒 満造』や『道重 香津代』が動いていた事が発覚。負傷者を多数出した為に月乃と共に古酒と道重も拘束した。そして最終的に精神を舞に捕らわれた状態になっていたと判明した月乃は特殊病院へ。鬼のような状態である時に刀剣男士『へし切長谷部』からの攻撃を受けた道重は依り代の紙人形ごと封印。古酒は警察施設へ移送後、すぐに

取り調べを受ける事になった。

 

そんな取り調べの最中に彼は告げたのだ。『日暮 琴里』に強い恨みを抱えていて、それを晴らす為に同じ目的を持つ者達と動いている事。その恨みは自分の一人娘を日暮が殺した事によるものだという事を…。

「私の大切で可愛い娘を…『叶恵(かなえ)』を殺したんだ。あの日暮は。…恨んで当たり前、だろう?」

「…っ、あいつが!日暮がそんな事をするわけない!そもそもお前に娘なんて…。」

「いたんだよ。あくまで遺伝子を提供しただけの関係だからな。父親らしい事どころか、生んだ女性と夫婦らしい事もしなかった。ずっと離れて暮らしていたがな。DNAの鑑定書と共に連絡は貰ったんだ。娘が生まれて叶恵と名付けた事。そして…女性が死んでからは叶恵の方から連絡が来たんだ。『審神者』になったという連絡が。だから私は更に修行したり、術や呪具について改めて学んだりしたよ。もっと叶恵の近くに行けるように。…まぁ、元々そういうのは僅かに身に着いていたし。改めて動いてしまったせいで呪具が集まり易くなったから命は危なくもなってしまったけどね。後悔はしていないよ。そうやって動いている間は叶恵を身近に感じる事が出

来たから。」

憎い存在を思い出していくと、それに連動するように愛しい一人娘である叶恵の事も過ったからだろう。浮かべた表情は穏やかなものになっていく。更にはよみがえった思い出は止まらなくなっていって。問い詰めるような札元の目線に気付きながらも再び浸り始めていった。

 

 

 

数十年も前の事。当時は『審神者』の制度がようやく確立されるようになってきたが、まだ数が現在の10分の1程度だったせいか。少しでも数を増やすべく多くの人の適性を検査。過去に多少の疑惑や疑念を持つ人物であっても適性を持つ事が確認されれば就任させていた。だが、その一方で『審神者』就任を期待されていても適性が認められなかった者達の中傷は今よりも非情。長い歴史を持つ名家であっても、過去と異なり『審神者』に就任出来る者がいないと判明すると当たりは強かった。それでも名家はやはり自分達の血を未来へと残したいと考えていて。特に『審神者』になれなかった名家は必死だったらしく、遺伝子提供の意味で政略結婚を行ったりし

ていた。

 

そういう名家達の中に『古酒』家も含まれていた。そこは遥か昔には神にも献上されるような酒を生み出していたが、その役割も徐々に衰退。今や酒造りも行われなくなってしまった。だが、過去の地位もあって血をまだ残し続けたいと考えた『古酒』家は高い霊力等を持つ複数の家に声をかけていく。そして大半の家は『古酒』家の誘いに不快感を示し拒絶したが一部の家は耳を傾けてくれた。その中でも『小祠(しょうし)』は血を引く者の人数が少なかったからだろう。特に積極的だった事で『古酒』家は決めると、当時の中で霊力が強い方だった満造が見合いという形で『小祠 多恵(しょうし たえ)』に三回接触。遺伝子を提供したのだった。

 

 

 

それから1年が経過した頃だった。『小祠』家から無事に多恵が女の子を出産したという報告が来たのは。更には名前も『叶恵』と付けた事も…。

(…そうか。俺も父親、みたいなのになったんだな…。)

一緒に住んでいない為、世間では満造の事は父親ではないと言われてしまう声が多いだろう。実際、自分の中に父性というのが芽生えているのかは満造ですら分からない。だが、報告を受けた時には確かに胸の中が温かくなっていて。瞳から涙も自然と溢れていた。そして自身の血を引く子の健やかな成長と穏やかな日常を願うのだった―。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズ第1話目でした。

今回は取り調べ中の『古酒 満造』の様子や、過去の話を書き始めてみました❗️ちなみに入り方から察したかもしれませんが、今シリーズは『日暮 琴里』の師匠『小祠 叶恵』の話になります。師匠ネタはずっと書きたかったので、やっと書けるようになって嬉しいです。また緩々と進めていく予定ですので、お付き合いの方をよろしくお願いします🙏

 

それでは、また~🖐️

では、今回は『裏舞』編の『人物設定等』を書いていきます。今回は初登場として紹介出来る人物が1人だけ。…という事で、過去に登場していて、『後日談』にて新たな事実が分かった人について書いていきます。なお並び方はこんな感じです。↓

 

 

 

◎今回の事件を引き起こした人物

※3行開けます。

◎今回の事件を経て新たな事実が判明した人物

※2名なので間に1行開けます。

 

 

今回も名前にはかっこ内にふりがなを明記。過去だけではなく現在と、今シリーズ後の様子を含めた未来も記載しています。書いている奴の情報整理の意味でも作っているので、良ければお付き合い下さい❗

 

 

 

 

 

 

 

◎鈴風 月乃(すずかぜ つきの)…若い女性。今回の事件の元凶。

代々、様々な祭事に舞を奉納する『鈴風』家の血を引く。それにより雨乞いを始め浄化等の多種多様な効果を持つ、力の宿った舞を踊る事が出来る。だが、国も一目置くほどの名家である為に1人でも多く血を残そうと片親が異なる兄弟や姉妹が多かった。また後継者争いも激化。昔は現当主が独断と偏見で決めていたが、現在では数年ごとに同世代で舞の試験を受けて決めるようになった。そんな大変な家に生まれ育つが、意外にも穏やかで優しい性格に育つ。また『鈴風』の風習らしく自身には異父兄弟姉妹こそいないものの、同じ年代の従兄弟や再従姉妹が多くいる。更に大人達の思惑もあり後継者争いも起き易い状況なのだが、実際は仲が良い。

そして険悪になり過ぎない要が月乃にある事。舞の能力も十分に備わっているのを前当主は察知。後押しもあって後継者へと選ばれる。そして歴史のある家同士の繋がりにより幼馴染みで親友だった『錦織 都』にも見守られながら、制定1500年の記念祭にて特別な舞を披露する大役に挑む。

だが、披露する事になったのは決して行ってはいけない作法や手順で作られた舞で、個人練習の段階で周囲の環境は徐々に変化。舞手である月乃の意識も時々奪っていく。そして記念祭当日では披露する時間が延びていけばいくほど意識を喪失。更には空に穴を空けさせ化け物や巨大な鬼まで喚んでしまう。その後、『日暮 琴里』を含めた『審神者』や刀剣男士、霊能力者達の奮闘のおかげで死者は出なかったが負傷者は多数。舞に操られたとはいえ罪を犯したとして専門の医療機関で治療。舞に操られたとはいえ罪を犯したとして『鈴風』家に深い傷を負わせる事になってしまった。

 

 

 

◎境 孟(さかい はじめ)…現世に住む男。『宇洞 紳助』とは生まれた施設だけではなく年齢や誕生日も同じだった事で双子と思ってしまうぐらい深い友人。

かつて霊能力者が生まれ財や名誉を作ったりしてくれた『境』家の血を引く。そして孟も霊等を認識出来るぐらいには力を持ち、それを理解していた両親や親族の後押しもあり『審神者』を目指す。だが、必要不可欠な付喪神の顕現化等が行えなかった事で『適正なし』の判定。『審神者』になる事が出来なかった。

それでも『審神者』に関わる事を諦められなかった境。すると意欲や学力の高かさを認められ、役場から誘われる。そして望み通り『審神者』の相談役を務める。だが、『日暮 琴里』の両親が殺害された事件で変化。その犯人と凶器として1人の刀剣男士が上がった事に役場を含めて周囲に疑問を覚えると退職する。そして『審神者』にあと少しでなれなかったり理由があってを一時的に休職した者達を支えるべく、現世で鍛冶屋と喫茶店を運営していた。だが、記念祭で霊能力者達を含めた人員の配置等で陰ながら活動していたのを『棺布 鷹生』達は察知。彼と『曽我 小百合』からの襲撃に遭い、最終的に殺されてしまった。

 

◎宇洞 紳助(うどう しんすけ)…現世にいる男。『境 孟』とは生まれた施設だけではなく年齢や誕生日も同じである事で双子だと思うくらい深い友人。

昔、霊能力者が財と名誉を築いた『宇洞』家で生まれ育ち、彼も霊力を持つ。そして本人の希望と両親や親族の理解もあり境と同様に『審神者』の養成所へと入った。だが、彼もまた必須となる付喪神の顕現化や使えない術があった事で『適正なし』の判定。境と同じく『審神者』にはなれなかった。それでも周りから薦められたり、当人も興味があった為に警察の道へと行く事を決意。任命されるのに必要年数の関係で境よりは1年ほど遅くはなったが、無事に警察官になった。

こうして一見すると階級も上がっていくほどに順調だったが、ある出来事で揺らいでしまう。大切な友人である境が役人を辞めた十数年後に殺害された事でだ。それは強い喪失感だけではなく、犯人達に僅かでも恨みに近い感情も覚えるようになってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズの『人物設定等』でした。

ちなみに『宇洞 紳助』は『境 孟』を殺した人物については分かっていません。ただ調べようとした際に他の警察の上層部を中心に圧力をかけてきた為、権力を持った者が関わっている可能性には気付いていたりします。彼が『棺布 鷹生』達に辿り着く日は来るのか。もし判明した時、どういう風になるのか。書いてる奴もまだ考えていないレベルなので気長にお待ち下さい。

さて、次からは新シリーズに入ります。…といっても、今シリーズの更に後日談みたいなものなので、雰囲気では番外編に近いかもです。また覗いてやって下さいませ🙏

 

それでは、また~🖐️

では、『裏舞』の番外編となる『後日談』を書いていきたいと思います。記念祭の一方で起きていた悲劇とは…。このシリーズが終わりを迎える以上に現実の時の流れは早いです。それにビビりながらも書いてますので見て下さいね❗️

 

 

 

 

 

 

 

(ああ…。君の方が先に逝ってしまうんだね…。)

寂しげな表情を浮かべながら彼は心の中で呟く。ある一報を受けたからだ。自分と同じ日に生まれた、親友以上の存在である片割れが亡くなったと聞かされたから…。

 

 

 

彼…『宇洞 紳助』と『境 孟』の繋がりは一見すると分からない。年齢が同じであるのと現世にいる事。形や立場は異なっても『審神者』に関わっている事以外はだ。だが、同じ施設で生まれた。何より2人は僅かでも霊力があり、どちらの家もかつては優秀な霊能力者が出た事があったのだ。それらの共通点を両親も知った事で、出産後も自分の息子を会わせたりするようになる。遊びだけではなく検診や年齢の節目でもだ。すると遊び以外の時でも会っていた。更には互いの両親同士も仲が良かった事にも気付いたからだろう。何度会っても相手に対し不快感も湧かなかった。逆に会えない時の方が寂しく感じたりもした為か。その感覚により自ら会ったりもす

るようになる。結果、2人の間には血の繋がりがないものの、兄弟のような絆が生まれていた。

 

その繋がりは学生時代を迎え、過ぎていく中でも変わらない。むしろ自分自身だけではなく相手も霊力を持っていた事も知っていたのだ。『審神者』になるべくほぼ同じ時期に養成所へ入所。表面上はどちらが優秀な『審神者』になれるかを競いつつも行動を共にしていたりした。もっとも試験や検査等を受けても適性が認められず、2人共『審神者』にはなれなかったが…。

「やっぱり…駄目、でした。付喪神の顕現化に、術とかの発動も出来なかったから仕方ない、とも言えるんですが。」

「俺もだ。あ~…これからどうするかな~。」

元々、頭は悪くなかったおかげで基礎学習等に関しては2人共成績が良かった。だが、『審神者』として重要視されるのは結界等の術の発動や刀剣男士を目覚めさせる為の顕現化。実技と呼ばれるであろう分野の方なのだ。ただ霊視が出来るだけでは駄目で。現にそれだけしか力が発揮出来なかった境と宇洞は落ちてしまったのだ。するとある意味、予想通りの展開とはいえ『審神者』への道が途絶えてしまったせいだろう。2人は進路について頭を抱えそうになっていた。

 

それでも彼らは家柄でも優れた方だったからか。養成所を卒業する前に進路に関して声がかかった。どちらも公務員の方に…。

「また同じようなタイミングで、似た世界に行きそうだな。」

「まさしく腐れ縁、ですね。ちなみに私は警察の方に進みますが君も?」

「いや。俺は役所だな。しかも『審神者』関係の部署に入る予定。やっぱり『審神者』に関わりたいからさ。」

「そうなんですね…。」

分野としては一見するとどちらも公務員になる予定だった。だが、警察と『審神者』関係の部署は微妙に違うからか。違う道を進む事を知り寂しさを覚えた宇洞は思わず残念そうに呟いてしまう。すると彼のその姿に境は続けた。

「そんな悲しそうなするなよ。別に今生の別れじゃないんだし。話したい時には連絡取れるし、会いたい時にはバーチャルでも会えるんだからさ。」

「そう、ですけど…。」

「それにさ!仕事中にも会えるかもしれないだろ?だから大丈夫だ、きっと!」

「…仕事中に会えるとかは色々と良くないと思いますが。でも…そうですね。いつでも会えるんだから寂しくはないですよね。」

「おう!だから頑張ろうぜ、お互いな!」

深い繋がりを持ち続けていても、やはり違う人間同士であるからなのだろう。気付けば宇洞は控えめで慎重派、境は豪快で楽観的な性格になっていた。それは大人になるにつれて明確なものになり、就職活動時期という不安を抱え易い頃でも表れていた。だが、自分とはまるで違う様子を露にされていても相手へ不思議と不快感は覚えなかったようだ。現に別れる時の2人の姿はただ帰宅していくような普段と変わらないものだった。

 

 

 

こうして各々の道を歩むようになっても、連絡を度々取り合う事で繋がりを保っていた2人。そんな中で言葉通りの出来事となる『ある事件』と対峙したのだ。優れた『審神者』の男が家族ごと何者かに襲われ妻と共に殺され一人娘だけが生存。現場の状況から男の刀剣男士の1人が行ったとされる事件にだ。だが…。

「俺は…『刀剣男士がただ暴走しただけの事件』、じゃねぇと思ってる。」

「それは…『審神者』に関わり続けた事で得た情報とかで、ですか?」

「ああ。というか、あいつは刀剣男士に慕われていたんだ。『日暮』の血だけじゃなくて性格でも浄化の力を持っていたからな。それに…犯人で凶器になった『へし切長谷部』には僅かな穢れがあったし、あいつの本丸に行ったら他の刀剣男士達は全て刀ごと完全に破壊されていた。違和感は少なくないんだ。」

「…だから役人を辞めるんですか?違和感を調べる為に。」

優れた『審神者』の男…『日暮 陽』が妻の『日暮 凛』と共に殺害された事件について思う事を話す境。更に調べようと考えているらしい事も含めてだ。すると繋がりが深いが故に境が役人も辞めようとしている事を宇洞は察知。思わず問い詰めると続けた。

「ああ。…と言っても、それだけじゃねぇよ?役人を辞めようとしている理由。…あそこにいるだけじゃ出来ねぇ事をしたいんだ。『審神者』になれなかった、もしくは一時的でも離れた奴らを手助け出来るような仕事をさ。」

「手助け…。」

「あそこで働いているとさ。俺達以上にギリギリで『審神者』になれなかった奴らの話をよく聞くんだ。体や精神的な苦痛で一時的に離れた話も。でも同じぐらいに手助けして貰えていない、正確には『審神者』と関わりたくても繋がりを持てない奴らの話も聞いた。だから作ろうと思ったんだ。繋がれる場所をな。」

「孟…。」

「まぁ…俺はそういう感じで進もうと思うけど、お前は気にするな。気にせず、どんどん進んでいけば良い!俺はそれをずっと応援してるから。」

「…っ。分かり、ました。その…気を付けて下さいね。」

「ああ!」

役人を辞める理由を語る境の姿は内容以上に力強くて。その様子から意思の固さと強さを感じ取った宇洞は何も言えなくなってしまう。それでも何も言わずにいるのは嫌だった事もあり、鼓舞するような言葉を投げかけるのだった。

 

 

 

そんな出来事が宇洞の頭の中を過り続けていた。境の訃報が入ってきたせいでだ。しかも状況から病や事故ではない。殺された上に犯人は自分達が追跡されないようにする為か。体の切り傷の数に比べて頭部は何度も殴られ、損傷が激しい状態にされていたのだから…。

(…強い恨みがあったのか。はたまた復元技術の高さを知っているのか。理由は分からない。だが…自分達の正体を余程、知られたくない者の仕業だろう。…許せない。)

警察の人間が個人的な恨みを抱くのは良くない事だというのは分かっている。ほぼ実力で上層部の1人に上り詰められるぐらいの人間だ。頭ではよく分かっているのだ。だが、宇洞の口からは荒々しい言葉が自然と漏れ、手も拳を固く握り締められてしまう。それほどまでに片割れが奪われた事に対し、激しい憤りを覚えていた。

 

 

 

そうして宇洞が怒りに震えていた頃。若い男と少女は体を少し休めていた。1つ大きな仕事を終えたからだ。更にこの後も行わなくてはならない事があったから…。

「それで?古酒さんの迎えと香津代さんの回収にはいつに行くの?鷹君。」

「そうですね。形上の取り調べを受けさせて、手続きもありますから。3日後ですかね?でも…心配しなくても大丈夫です。あの人は3日後に自分で死ぬようにするそうなので。その際に道重さんを回収もしてくれますから。」

「そっか。なら良いかな。私ももう少し休んでいて。さすがに1人消すのは疲れちゃうから。」

「ええ。休んでいて下さい。小百合さん。」

少女…『曽我 小百合』が今後の作戦について尋ねると、若い男…『棺布 鷹生』は穏やかに答える。彼らしい丁寧な口調と態度でだ。そして小百合は今後に向けた、束の間の休息を取るつもりなのだろう。拠点の中で与えられた自室へと向かっていった―。

 

 

 

 

 

 

 

…というわけで、シリーズの番外編である『後日談』でした。

今回は『宇洞 紳助』と『境 孟』の繋がり等を中心に書いてみました❗️当初は特に考えていなかったのですが、そういう設定にするのも面白いかとふと思い付きまして…。気付いたら書き上げてました。…後出しですみません🙏

 

それでは、また~🖐️