こんにちは！
サティ・マインドフルネス・センターの
阿久津香里です。
前回の続きです。
今日は私の初めての
マインドフルネス体験について。
そんな訳で壮大に鬱病を発症した私ですが
なにをどうすればよいのか分からず
途方に暮れていました。
体の病気なら数値や薬で
治っていく様子が分かりそうですが
心の病気を治すと言っても
どうすればいいのか？
どうなれば「治った」と分かるのか？
手取り40万円稼いでいた仕事もなくなり
無能感、無力感に押しつぶされる日々。
このままいっそソファーになってしまった方が
人の役に立てるんじゃないかなんて
グルグル考えていました。
そんな私にアメリカの母からLINEが。
母：「マインドフルネスって知ってる？」
私：「マインド・・・なに？」
母： 「心を今に集中させて
心の傷を癒やすの。
説明難しいから
取り急ぎ本送るわ。
あと日本でマインドフルネスできるところ
探しといてあげる。」
ということで速攻送られてきたのが
コレ
↓
せっかく送ってくれたんだし
読まないと悪いし
藁にもすがる思いだし・・・
でも開いてみると難しそう！
・・・な気がする。
で、しばらく放っておきました（笑）
まあ鬱だったので
とにかく何もする気が起きなかったんです。
そうこうする内に業を煮やした母が
日本でマインドフルネスができる
心療内科のクリニックを探して
連絡までしてしまいました。
もう行くしかない・・・
最初の感想
「わたし・・・かなり場違いじゃない？」
（笑）
ヨガマットなんて
見たことも触ったこともなかったし
ヨガとかムリムリ！カラダかたいし
仏教は知っていましたが
瞑想ってなんか胡散臭くて
全く興味なかったし
とりあえず誰にも気付かれないように
部屋の隅っこに
言われるがままヨガマットを敷き
体育座りをして
（私の中では自分が1番小さく見えるのが
体育座りな気がしたので（笑））
空気のように開始時間を待っていました。
すると
とても穏やかな笑顔が素敵な
女性のインストラクターが近づいてきて
「初めてですか？」
と話しかけてくださり
簡単にマインドフルネスについて
説明をしてくださいました。
マインドフルネスは
私達の心を「いま」「ここ」に
取り戻す練習をすることです。
過去に起きたことや未来について
考えが溢れてしまい
私達は「いま」を
体験できていないことがとても多く
その状態が続くと
心や脳はとても疲れてしまうということが
わかっています。
最初は考えがあちこちに飛んでしまいますが
それに対して「いけないことをした」
などと価値・判断することはしません。
ただ
「あ、今わたし過去について考えているな」
と気付き
また呼吸に戻る。
それだけでいいんです。
あれこれ考えず
「何もしないことをする。」
これがマインドフルネスです。
私はただ
「はぁ・・・何もしないことをする・・・」
とだけ答えました。
ヨガなんて無理だと不安がる私が
体がとんでもなく硬いことを伝えると
これまた穏やかな笑顔で
大丈夫ですよ。
マインドフルネスヨガにとって
一番大切なことは
体の声を聴くことです。
痛いな。
気持ちいいな。
こうするとここが伸びるんだ。
そんな風にご自分のできる範囲内で
体を動かしてみてください。
大切なのは決して無理をしないこと。
そして自分の体の声に耳を傾けることです。
周りの方がやっていると
つい頑張ってしまいたくなるかもしれませんが
あ、これは無理だな。
と感じたらお休みしていてください。
と答えられました。
人生初めてのマインドフルネスを終え
電車の中から母にLINEをしました。
「なんかまだよく分からないけど
すごく不思議な感じがした。
とても穏やかで
心が静まるっていう経験は
初めてしたかもしれない。」
後で聞いた話ですが
アメリカでマインドフルネスに出会った母は
これで自分の鬱病とアルコール依存症が
治らなければもう死ぬしかないという覚悟で
マインドフルネスに参加したそうです。
何十年も鬱病とアルコール依存症に
苦しんだ母は今とても穏やかで
幸せな毎日を送っています。
そして私もこの1年という
短い期間で劇的な回復を遂げ
小さく、そして大いなる感謝に溢れた
毎日を過ごしています。
何もしないことをする
心を「いま」「ここ」に取り戻す
親子2代に渡る鬱病患者が
自身の実体験をもとに
効果を実感したからこそ
周りの皆さんにも少しでも
マインドフルネスについて知っていただきたい。
そしてもし
いま息苦しさに苦しんでいる方が
このブログによってマインドフルネスを知り、
そして少しでも救いになることができたなら
それはとても幸せなことだと考えています。
次回は
マインドフルネスの実践について
お伝えしたいと思います。