大学のヒーローもいつまでも大学生という訳にはいきません。
「リオ」で?IHI(石川島播磨重工)に入社した筈なんですが…。
まあ細かいことは気にせずに…続きシリーズではなく基本単発ものですから。

社会人シリーズでは父親の久太郎さんが、
まるで後年の「寅さんシリーズ」登場を予感させるような役回りですね。
もっとも東宝と松竹で違いますが…。
先ごろお亡くなりになられた愛川欽也夫人のうつみ宮土理(ケロンパ)さんや
NHKの現在の朝ドラ「まれ」の主人公祖母役の草笛光子さんなどがマドンナ役です。
青大将は色々と絡んできますが、
基本はセクハラ好き若き役員として描かれています。
「僕の秘書にならない?給料は今の倍出すから。」
そんな決め文句が面白い…。
会社のロケ地は日比谷の東宝ツインタワー、南青山の富士フィルム、
東銀座にあった日産本社などが使われていますね。
日産自動車は日東自動車として描かれて、
全面的に協力しています。
航空会社は大学シリーズに引き続き、パンナムですが
1981年公開の最終作「帰ってきた」ではJAL(日本航空)になっています。
世界の盟主だったパンナムの経営状態悪化が見て取れるようです。
(余談ですが、私は1985年にホノルル線搭乗が最初で最後でしたが、サービスが荒れている感じを持ちました。すぐその後に太平洋線をユナイテッド航空に売却し、縮小路線で再起を図りましたが、90年代初頭に破綻してしまいました。インターコンチネンタルホテルを運営していたのもパンナムで、パンナムで飛びパンナム系列で泊まるというモデルを確立させたんですって)
若大将という称号をランチャーズメンバーだった大矢茂夫さんに譲るつもりだったようですが、興行収入が伸びずに1作品(若大将対青大将)で終了となりましたね~。
大矢さんはググっても引っかかってきません…今は何をなさっているのでしょうか?
マドンナ役が星由里子(澄子)さんから、
酒井和歌子(節子)さんに変わっています…。
シリーズ撮影時は恐らく20代前半と思われますが、
嫌味がなく透明感のある美しさだと思います。
(これまた余談ですが、酒井さんは大学の友人TKの姉上の同級生だと言うことを思い出しました)
・フレッシュマン若大将(1969年)
若大将が就職面接に行く途中に節子さんとタクシー乗車で知り合います。
でも冷静に考えて都内で面接に行く学生が会社までタクシーに乗るなんて有り得ませんねぇ。
その上面接に遅刻して、おじさん(実は社長)に面接した経営陣の悪態をついてしまうって…。
それで晴れて就職決定!
「男は黙ってサッポロビール」という就活都市伝説の原点なんでしょうかね。
・ニュージーランドの若大将(1969年)

オーストラリアとニュージーランドが舞台という壮大な展開です。
節子さんとは羽田から乗ったタクシーで又しても(?)知り合います。
ニュージーランドのヘリコプタースキーのシーンがとても映えますね。
同時上映がザ・タイガースの映画だったんですね。
・ブラボー若大将(1970年)
この作品で珍しく若大将は恋人に振られ、仕事で行き詰まるという珍しい設定になっています。
会社を辞めてグアム島で現地ツアーガイドとして働いていて節子さんと知り合います。
ロケが現在は無いフジタタモンビーチホテルで行われています。
(余談ですが1994年に友人家族と16名でグアムに行った時に、このホテルにビーチBBQに行きました。旧き佳き(?)南国のリゾートホテルといった趣でした)
最終的には若大将の提案した住宅を販売する会社の経営者に収まるという大団円。
お世話になった社長(熊倉一雄さん)がホンダS800に乗っていて格好いいですね。
・俺の空だぜ若大将(1970年)
若大将は青大将のパパが経営する建設会社の社員という設定。
スカイダイビングがストーリーの軸となっています。
この作品から2代目若大将へバトンタッチという流れになっていますが、
前作の興行収入の半分くらいでしたのでまぁ失敗作なんでしょうね。
強引な展開で面白いのは、青大将パパの所有する島(伊豆諸島のようです)で、
青大将が節子さんを口説いている最中にマムシに咬まれてしまうことです。
そしてマムシの血清を届けるために、2代目若大将(大矢さん)が初めてのスカイダイビングを敢行して成功そして青大将も命拾いというところですね。
・若大将対青大将(1971年)
実質的な若大将シリーズの最終作品です。
2代目の大矢さんに称号を譲り…次回作を乞うご期待…という予定は脆くにも潰えたようです。
(クレジットは大矢さんがトップ、加山さんがラストとなっています)
マドンナ役は吉沢京子さん(柔道一直線でもマドンナでしたね)。
2代目を前面押しの証明でしょうか、田能久の店も久太郎さんやりき婆ちゃんも登場しませんね。
青大将も2代目に譲ろうとしましたが、候補者(高松しげおさん)に見事に断られていますね。
ということは、次回作が作られたとしたら青大将は田中さんだったのでしょうか?
・帰ってきた若大将(1981年)
加山さん芸能生活20周年と前作から10年というメモリアル若大将単発物です。
マドンナ役は坂口良子さん(合掌)。
南太平洋(ロケ地はハワイ?グアム?)とニューヨークが舞台。
田能久が再登場して、ロケ場所は神田藪蕎麦の旧店舗。
(先頃、消失した店舗が再建なったそうですね)
懐かしいグラビアアイドルのアグネス・ラムさんも登場しています。
残念な事にお婆ちゃん役の飯田蝶子さんは逝去されていて、
写真での出演となっていました。
アメリカ合衆国大統領補佐官あっさりと知り合って、
一緒にニューヨークシティマラソンを走ります。
青大将は間抜けな手紙の後始末で、東京・成田・ニューヨークを駆け回ります。
性格の悪い郵便局役でなべおさみさんの憎たらしい演技が光っていますね。
同時上映が加山さんの息子世代のたのきん映画「スニーカーぶるーす」というのが
時代と世代交代を反映していてとても興味深いと思います。
最後の余談ですが、
私の弟がかつてスノボをしに湯沢にあった(数年前に閉鎖されたようです)加山キャプテンコーストスキー場にちょくちょく行っていました。
当時はスノボを許可してくれるスキー場が少なく、そこは早い時期に解禁していたそうです。
ゲレンデなどで何度も加山さんとお会いするうちに、
「今日も来てくれたんだ、ありがとう」
と挨拶を交わすようになっていったようです。
「気さくで偉ぶらずフレンドリーなスポーティおじさんだったよ」
とは弟の言葉。
若大将シリーズは今回で最終となります。
ありがとうございました。