1月5日、長い年末年始休みを終え木曽へ向かう途中、立ち寄ったのは、新年にちなんで「新湯」。
その名のとおり、下諏訪共同湯の中でも新しい施設なのですが、
新しいといっても、オープンは昭和2年で、87年も前のこと。
温泉地としての歴史を感じさせます。
前回来た時は駐車場が見当たらず、バイクを前に路駐させてもらいましたが、今は道向かいが更地になり、駐車場ができていました。
ここは、住宅や商店が並ぶ通り沿いにある、飾り気のない地元住民のための温泉銭湯です。
横の路地は、ちょこっと、エギゾチック。
暖簾をくぐると、すぐ目の前に券売機と番台があります。
しかし、券売機は故障しており、受付の窓口でおばちゃんに220円を払って、
今年の正月は暖かくていいね~ などと話しながら、なぜか左側の女湯の方へ入ろうとしてしまい、
おばちゃんから 「ちょっと、そっち行くとつまみだされるよ!」と激ツッコミ(恥)。
どうやら、正月ボケしとる。(゚ω゚;A)
脱衣所・浴室とも定員は4~5人。
下諏訪共同浴場の中でも一番こじんまりとした施設です。
変わった形の浴槽ですが、狭い室内に洗い場のスペースも確保された機能的な設計ですね。
ここも旦過の湯源泉ですが、湯温は激熱ではなく44~45℃と「やや熱め」。
湯口は、以前の旦過の湯にあったのと同じライオンが今も活躍。
そして、壁画は、銭湯の定番、富士山です。
前回訪問時、一緒になったおじいちゃんが背中を流してくれました。
他人に背中を洗ってもらうなんて、何十年ぶりかな。
この日も、地元の人たちがお互い「流しっこ」しているのを見かけましたし、ここでは、他の浴場へ行っても、よくその光景を見かけます。
この温泉地では、人の背中を流すのは、ごく当たり前のこと。
その相手が、見ず知らずのよそ者であっても、それは同じ。
体も心も暖まりますね。
この風情とともに、お互い支え合って生きる風土を、このままずっと残してほしいものです。