久留米ラーメン「宝龍」-大将が弾き語る「あなたに逢いたくて」 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

私が通った高校は、小倉北区の到津というところにある。高校の裏手の大通りを挟んだ向かい側に「九州歯科大学(Kyushu Dental University)」がある。

 

日本でただ一つの公立の歯科大学で、その影響か市内には歯科医院が多い。有名な歯科医も数多いようだ。だが、私にとって、幼い頃から歯医者は怖い場所の一つだった。当時は子どもには痛い治療が多かった。歯科医になろう、などとは思ったことは一度もなかった。

 

 

そんな九州歯科大学近くにあるラーメン屋「宝龍」に、フラーっと入ったのが数年前のことである。看板には久留米ラーメンと書かれており、店先に漂う臭い豚骨の香りに誘われたからである。

 

店内はカウンターと小上がりの座敷が二席ほどの広さだが、座敷の壁には、誰が弾くのか二本のギターが掛けられていた。

 

 

ラーメンを注文して暫く待つと、なみなみのスープが盛られた一品が出てきた。スープを一口啜って「美味い!」と感じた。私好みの味である。ラーメンも色々食べたがなかなかこの味に当たらない。「私は久留米の味が好きだったのか!」と改めて認識させられた。

 

 

自宅からやや距離もあり、なかなか行けなかったが、先日思い立って、妻を連れて食べに行った。蒸し暑い日だったが、相変わらずの美味さに大汗をかきながら大盛りを完食した。妻もこの味は好きらしい。

 

私があまりに汗をかくのを見かねたのか、大将は私だけのために、わざわざポータブルの扇風機持ってきて点けてくれた。人の優しい心に触れた気がした。

 

 

ネットで調べると、ギターを弾かれるのは大将のようである。涼しくなったらまた食べに行こう。お勧めの一店である。

 

 

 

※動画は拝借いたしました。