英語遊歩道(その48)-AI vs 東大数学-受験数学のレベル | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

季節が冬に逆戻りし、再びダウンが必要になった。昨日春の高校野球が開幕したが、高校野球開催中の雪の記憶は、私が小学校の頃にまで遡る。その時は決勝戦であった。

 

 

最近、AIを業務で使用することが当たり前になった。主に日本語⇔英語の翻訳に利用しているが、日本語文の作成や校正にも利用している。もはやAI無しには仕事が回らない感がある。翻訳精度も70%~80%程度であり、チェック能力さえあれば一から翻訳する必要は無くなった。ここ5年ほどの間に時代は大きく変わった。

 

 

先日の日経新聞に「東大入試数学、AIが合格基準」という記事が出ていた。

 

人工知能(AI)は東大の数学の入試問題を「合格レベル」で解けるようになったそうだ。これまでは他の科目に比べて数学は苦手だったが、2024年9月以降、米オープンAIの「o1」など「推論モデル」と呼ばれるAIモデルが相次いで登場し状況が変わったらしい。

 

o1は2025年2月の東大2次試験の理系数学だけでなく、過去の難問とされる問題もほぼ解けるそうで「東大の合格ラインを単に超えたというより、上位合格者のレベルになった」と関係者は言う。

 

o1や後続モデル「o3-mini」は今年の入試で出題された理系数学の大問6つのうち、4~5問程度を解けるようだ。ちなみに、今年の東大理系の数学の問題は以下の通りである。

 

tokyo_zenki_sugaku_ri_mondai.pdf

 

 

AIは英語よりは数学の方が得意だと思っていたが、そうではないらしい。この記事は意外な感じがした。また大学入試問題のレベルが相当に高いことがわかった。

 

以前「英語の二次試験のレベルは我々の時代に比べて3倍は難しくなった」と書いたが、数学もそれに似たところがある。既出問題は予備校などに研究し尽くされてまた新しい問題が考え出される。そんなイタチごっこを繰り返しながら問題はどんどん難化していく

 

数学においても、今の受験生は大変なのである。