英語の迷い道(その126)-「理想と現実のギャップ」-頑張れ!受験生! | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴15年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な独り旅を継続中

数日続いた雨が上がり、今日は薄曇りから早春の陽射しが差している。

 

 

大学に入学してすぐの頃、「文学史」の教科書に載っているような明治以降の名作を読み漁った時期があった。受験生時代に読む時間がなかったこともあり、また周りの友人たちのレベルに無理して近づこうとしていたようである。

 

そのときどういうわけか辿り着いたのが昭和の「石坂洋次郎」という作家だった。「青い山脈」など戦後の青春を謳ったもので、少し古臭いの恋愛小説だった。

 

恋愛に対する憧れはあるものの、それを全く行動に移せない自分に不甲斐なさを感じながら「恋愛とはこうあるべきだ」のような観念的な恋愛の世界に自分の居場所を見つけようとしていた。

 

随分先のことになるが、この観念の世界から脱出できたのは、実際に行動して恥ずかしい思いをしたり、痛い目に遭ったりなどの実体験によるものであることを理解した。結局体験しなければ何も解決しないのである。

 

 

 

国公立大学の二次試験が明日から始まるらしい。努力は実る!自分を信じて頑張れ!受験生!

 

以下の問題は「社会に出て初めて知る理想と現実のギャップ」をテーマとした京大の英作文問題である。

 

(問題)

若くして多くの詩や小説になれ親しんでしまうと、社会体験皆無であってもなんとなく人生がわかってしまったような気になるものだし、いざ社会に出ると、体験することのすべてが必ずしも小説のように感動的ではないため、失望したり幻滅したりするものである。

(京都大学・1991年)

 

(拙・和文英訳)

If you become familiar with a lot of poetry and novels at a young age, you may feel as if you would have somehow understood life even though you have no social experience. However, when you go out into the real world, you will be disappointed or disillusioned because everything you experience is not necessarily as impressive as a novel.