英語の迷い道(その90)-「初雪」の朝に-「忙中閑有り」の生活 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

今日初雪が降った。ほんの微かなものである。あまり寒くはないのであっという間に消えるだろう。

 

 

仕事からリタイヤして1年半ほどになる。昨年10月くらいから学生時代の経済学の専門書の読み直し(殆ど初読)を始めAmazonで古書を買い漁った。これらを読むと何か懺悔しているような気がして心が洗われる気持ちになった。

 

 

今年は4月くらいから金融英語の資格に挑戦した。サン・フレアTQEというものである。この試験かなり難しい。合格率は6%ほどだ。競争試験ではないので合格者ゼロということもある。2回挑戦したが合格点の70点になかなか到達しない。

 

とにかく、来年以降も知力・体力の許すかぎり合格できるまで挑戦を続けたいと思う。

 

 

忙中(ぼうちゅう)閑(かん)有りという言葉がある。これは、多忙を極める中にもわずかな暇はあるものだという意味で、忙しい中でも暇を見いだして満喫せよ、の意味で使われることが多い。

 

思い起こせば、忙しい時ほど本業以外のことにも真剣に取り組んでいた気がする。こんな状況を「生活が充実している」と表現するのだろう。時々そんな生活に戻りたい、と思う。

 

 

「和文英訳の修業」(佐々木高政著・文建書房)に以下の問題があった。

 

(日本語)

人間は非常に忙しいときでなければほんとうの意味で閑暇(かんか)を楽しむことはできない。無聊(ぶりょう)に苦しむということばもあるように無為の楽しみは多忙の中にこそあるのだ。

 

(同書・解答例より引用)

【訳例1】

It is impossible to enjoy idling (idleness) thoroughly unless one has plenty of work to do. In fact, as is confirmed by the phrase ‘to be bored to death’, it is only when we are busy that we can truly enjoy leisure.

 

【訳例2】

It is only when we are very busy that we can really enjoy leisure. We often hear people say, “It is very painful to have nothing to do.” They are quite right; only a busy life can make us realize what a blessing it is to have nothing to do, once in a while.

 

【訳例3】

One cannot truly appreciate one’s leisure hours, except under the pressure of business. They say justly that idleness is torture, when prolonged; the pleasure of idleness is tasted only in the midst of a busy life.