英語の迷い道(その34)-「ファンタズマゴリア(Phantasmagoria)」-走馬灯の光景 | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴16年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

お盆が過ぎたが、まだまだ暑いものの空や雲にが少しずつ秋の気配が漂いはじめている。今年も晩夏の訪れである。

 

 

「走馬灯」には晩夏の風情がある。二重の枠を持ち、影絵が回転しながら映るように細工された灯籠を言うが、英語ではrevolving lantern などと表し、秋の季語とされることもある。

 

 

人は死の間際、それまでの人生に起こった様々な光景を走馬灯のように見るとよく言われるが、この「走馬灯のように次々と移り変わる光景」を英語で phantasmagoria [fænt`æzməgˈɔːriə] という単語で表す。綴りからも幻想的な雰囲気を持つ単語である。

 

In his last moments, various scenes of his life recurred to his mind and disappeared like a shifting phantasmagoria.

「死の間際、人生に起こった様々な光景が走馬灯のように彼の脳裏に浮かんでは消えていった」