新・英語の散歩道(その90)-草野満代「ニュースキャスターの本音」-気転(?)の対応 | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴16年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

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元NHKのキャスターで草野満代さんという方がいる。以前からファンだったが先日テレビ画面で見かけて懐かしく思えた。

 

学生時代の専門は数学らしい。頭が切れるはずだ。それでいて物腰がソフトなのが好きなところだ。

 

アマゾンで探して「ニュースキャスターの本音」(小学館文庫)を読み始めた。今から20年余り前のキャスターとしての気持ちや裏話が日記形式で綴られている。

 

 

 

草野満代さんで思い出すのが、NHKモーニングワイドを担当していた頃、年明け第一営業日の放送である。たぶん1992年のことである。メインキャスターは松平定知さんだった。

 

映像は、年明け早々、地元の公衆浴場(温泉)の朝風呂に通う老人たちの姿が映し出されていた。それがどうした間違いか、ある老人の●●●がテレビに映し出されてしまった。

 

 

 

松平定知さんは動揺して「おいおいカメラ!何やってんだ!今見えたぞ!」とキャスターにあるまじき、ぞんざいな言葉を発した。正月早々の珍事である。

 

暫くの気まずい沈黙があったが、そのとき草野満代さんが「皆さま、大変失礼いたしました」と冷静な一言を発した。

 

ただ思ったのは、「彼女は何に対して失礼と感じて謝罪したのだろうか?」ということだった。カメラマンか、松平貞知メインキャスターか、それとも老人の●●●か?ただ、以後番組は通常のコースに戻り、何もなかったかのように終了した。

 

 

今思えば、気転が利いた対応だったのかも知れない。その頃から彼女のファンになった。