新・英語の散歩道(その23)-服装と気持ちの張り-「いちご白書をもう一度」 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

我々が高校の頃は「大学生というのはブレザーを着ているもの」という先入観があった。時々文科系のクラブのOBなどが高校を訪れていたが、大学生の先輩たちは必ずと言っていいほどブレザーを着ていた。

 

実際に自分が大学生になって、ブレザーやスーツで大学に通ったのは入学当初の一週間くらいだけだった。堅苦しいばかりで講義を受けるには適していなかった。以後スーツを着たのは成人式と就職活動のときくらいである。

 

 

そんな中でも、いつもブレザーを着ている輩もいた。そういう輩は何処かの坊ちゃんか普段着を持っていない奴だと思っていた。

 

ある日、いつもの麻雀仲間がバリっとしたブレザーを着て大学に来た。「一体!何事か?!」と思った。彼が言うには「たまにはブレザーでも着ないと自分が大学生たることを忘れてしまう」とのことだった。

 

確かにバイト明け暮れ酒と麻雀に現を抜かしていれば、そんな心境にもなるだろう。バリっとした恰好をしていれば心もバリっとなるものである。

 

 

 

 

 

以下は「英文表現法」から、出家前の瀬戸内寂聴さん(瀬戸内晴美さん)のファッションに関する文章である。今回はこの英訳に挑戦する。人間いくつになっても何らかの挑戦を続けていたいものである。

 

 

(問題)

私はイメージチェンジの効用などちっとも信じていない。しかし夫や恋人の心を捕えるために一風変わった化粧やなりをしてみるなということではなく、自分に全く似合わないと思う髪型や、身なりに挑んでみるという気持ちの張りは人間いくつになっても持っていていいのではないかと思う。(瀬戸内晴美)

 

 

(拙・和文英訳)

I do not believe any usefulness of changing one’s image at all. Nevertheless, this does not mean that you should not try an eccentric makeup or appearance so that you could fascinate your husband or sweetheart. I think that you, even though you may become older, are allowed to have a challenging spirit to try a hair style or a dress which would not seem to go well with you at all.