「現代の金融政策-マネー・サプライをめぐる理論と実証-」(石川常雄著・東洋経済新報社)を年明けから読み始めて8割ほど読み終えた。石川氏は大学2年時の「金融論」の教官で、自分なりに真面目に受けた講義だった。
本のタイトルは「現代の金融政策」となっているが昭和60年(1985年)発行なので昭和期の金融政策史という感じで読み進めてきた。
私が中学から高校に在学中だった①1973年4月~1975年4月までの時期、また大学に在学中だった②1979年4月~1980年8月までの時期の2回にわたり、日銀は金融引締政策を実施した。
①は第1次石油危機により誘発された物価暴騰、2桁のインフレ鎮圧のためのもの、②も第2次石油危機による原油価格の80%程度の上昇を受けてのものだったが、これにより日本経済は「安定成長」への「軟着陸」に成功したと著者は述べている。
また、この2回の金融引締政策を通じて、マネー・サプライのコントロールがきわめて適切に行われたこと、すなわちマネタリスト的な推論が成立しうるケースが多いと結論付けている。
自分が中学⇒高校⇒大学と「ボーっと生きていた」間に裏側で様々な金融政策が実施されていたことを知ったことは有意義だった。新聞記事が少しは面白く読めるかも……という気がする。
パートナーからある英語の質問を受けて except という前置詞(接続詞)を辞書で引く機会があった。そこに妙な文例を見つけた。
She is never cross except when she is tired.
「彼女は疲れている時以外は決して怒らない」
形容詞の cross はこの歳になって初めて見た。早速英英辞典で確認してみた。
Cross:
Someone who is cross is rather angry or irritated.
「人がかなり怒っている、またはいらいらしている様子」
綴りから想像しえない意味を持つ単語はまだまだたくさんある。