もう10年以上も昔のある冬の日。フリーランス翻訳の仕事に疲れ果てた私は車を走らせ気が付けば市内の商業施設「チャチャタウン」に来ていた。
平日の「チャチャタウン」は閑散としてた。ベンチに腰掛けてぼぉーっとしているとあるコンサートが始まった。その日男性ボーカルが歌った曲がブルー・コメッツの「マリアの泉」だった。聴いたことがある曲だったが歌詞も知らず随分懐かしく思えた。
「果てない旅は続くのか 幸せ求めて僕は行く マリアに祈りただ一人 ……」。当時のフリーランス翻訳者としての不安定な生活が思い起こされる。何かに救いを求めていたのか。翻訳者になって10年余りになるがどうにかここまでやって来られた。
懐かしい冬の日。以下はそんな冬の日を思い起こさせる曲である。