特集・入試英作文への挑戦(その6) | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

東日本大震災から11年。時の流れは速い。11年前のその日は記憶に残っている。

 

20083月に地元の翻訳会社のトライアルに合格し、同年5月サンフレア・アカデミーが主催するTQE(法務・契約書/日→英)に合格して翻訳者デビューした。さらに同年8月、㈱サイマル・インターナショナル(大阪)の金融/日→英のトライアルに合格した。

 

フリーランス翻訳者として2年余りが過ぎた20105月、地元の翻訳会社にてオンサイト勤務するようになった。この会社に正社員として採用されたのが20113月だった。

 

2011311日。その日は午前中休みをもらって税務署に確定申告に行った。昼前に申請処理は終わり、昼食を済ませてから出社し一息ついた頃に震災は起こった。

 

それから11年、個人的にも翻訳者としても様々なことを経験した。ある意味、自分にとっては最も貴重な歳月だったかも知れない。本ブログは、20113月に以前のものを削除して再立ち上げしたもので、そんな様々な経験を随時記載している。

 

 

閑話休題。もう少し入試英作文に挑戦したいと思う。今後は、以前から持っていた「京大の英語 25カ年[第3版]」(from 1981 to 2005)に掲載されている京大の英作文の過去問から気に入った日本語を自分なりに英訳してみたいと思う。

 

また、学生時代に読んだ「英文表現法」(戸川晴之著・研究社)についても、時々触れてみたい。まずは京大・過去問の以下の文章からである。

 

 

問.次の文を英訳しなさい。

 

あるとき私は幼児期を過ごした町を通る機会に恵まれた。記憶のなかの光景をたぐりよせながら、なんとかしてそれらしい場所まで来たが、自信がない。周囲の町並は完全に変わってしまっていた。そこに建っていた家はいかにも新しく、30年前からそこにあったとはとても思えなかった。

2000年 京都大学)

 

(流離の翻訳者・拙訳)

One time, I had an opportunity to visit the town where I had spent my childhood. I managed to find my way to a place where, I thought, I had lived then, while retracing the scenes in my memory. However, I had no confidence in myself. The streets around there had completely changed. As the house standing on the place looked really new, I could not think that it might have been standing there since thirty years before.