二次試験も終わり一息ついている受験生も多いだろう。発表までのこの沈黙の一時(昔は今より少し後だが)、自分はどのように過ごしたのか?
今でも思いだすのは、キャンディーズの『微笑みがえし』という曲が爆発的に流行り始めたことと、井上靖の『楼蘭』を読み始めたが集中できず、放り出したことである。結局、『楼蘭』は35年余りが経過した今も読了していない。
映画館では『未知との遭遇』が上映されていた。これは発表後、友人と慰労会を兼ねて観に行った。今は昔々の話である。
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「東風吹かば・・・」の季節が過ぎて梅が見頃となった。以下は、道真11歳の時の作とされている。
「月夜見梅花」 菅原道真
月燿如晴雪 月燿 晴雪の如く
梅花似照星 梅花 照星に似たり
可憐金鏡転 憐むべし 金鏡転じて
庭上玉房馨 庭上に玉房の馨れるを
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(現代語訳)
「月夜に梅の花を見る」
月の光は、晴れた日の雪のように白く、梅の花は月光に輝く星に見える。なんと素晴らしい景色だろう。金の鏡のような月が移動する中、庭では梅の花の香りが漂っている。
(自作英訳初版)
“Plum Blossoms under the Moonlight” by SUGAWARA Michizane
Moonlight is as white as snow on a fine day, and plum blossoms look like shining stars.
How fantastic it is to see plum smelling sweet in the garden under the moon moving around like a golden mirror.