「年の瀬や川の流れと人の身は」 宝井其角 -自作英訳第四版- | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

毎年この時期になると「忠臣蔵」を想う。今年もいよいよ年の瀬となった。

 

忠臣蔵、すなわち「赤穂事件」(“Ako Incident”)をテーマとした映画、テレビドラマ等は数多く観てきたが、私は1989年の正月に放送された「大忠臣蔵」が最も好きで、浅野内匠頭が近藤正臣、吉良上野介が芦田伸介、そして大石内蔵助が松本幸四郎という配役であった。

 

思えばこれが昭和最後の忠臣蔵となった。

 

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忠臣蔵に関連して以前に英訳した歌があったが、今日はそれを手直ししたい。

 

「両国橋の別れ」の場面、俳諧師宝井其角と、その弟子の赤穂浪士、大高源吾が、討ち入り前日の両国橋で交わしたと言われている。 

 

「年の瀬や川の流れと人の身は あした待たるるその宝船」    
 

 

(自作英訳・改訂第四版)  

 

At the end of the year, our fortune on the river flow,

Is expecting the treasure ship next morning.