30数年以上ぶりの「ノン・アルコール」の12月、また年末・年始が過ぎようとしている。
断酒は私にとって特に精神的な苦痛は無い。以前よりもよく眠れるようになった。またこれは「幻覚」かもしれないが、苦しい時間は早く経つように感じ、楽しい時間はゆっくり経過するように思える。
以前は「飲酒」自体がある意味楽しい時間であり、酔うにつれて時間の経過などどうでもよくなっていた。ただ飲んだ翌日「昨日は楽しかった」といつも思える人は酒を止める必要など無い。
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以前に紹介した漢詩の英訳を公開する。年始は無理だが、しばらくして天気が穏やかになったらまたあの場所に行こう。
「登幽州台歌」(幽州台に登るの歌) 陳子昂(ちんすごう)
前不見古人 前に古人(こじん)を見ず
後不見来人 後に来者(らいしゃ)を見ず
念天地之悠悠 天地の悠悠たるを念(おも)い
独愴然而悌下 独り愴然(そうぜん)として悌(なみだ)下る
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(現代語訳)
私より以前に生きた人に会うことはできず、
私の後に生まれてくる人に会うこともできない。
幽州台に登れば、唯一天地だけどこまでも果てしないことを感じ、
結局自分が独りであることに心が痛み、涙が溢れてくるのである。
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(自作英訳初版)
“Poem on climbing Youzhou Heights”
Neither can we see those who had lived in the past,
Nor can we meet those who would live in the future,
View from the heights makes me feel the eternity of heaven and earth,
Which fills my heart with deep sorrow, reducing me to a flood of tears.
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第4文のwhichは第3文のthat節内の前文全体を受ける関係代名詞である。できるだけ平易な単語を使って英訳したつもりである。これが私の書初めである。