「高級化」と「ロボット化」 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

「高級化」という日本語の訳語を調べていた。この高級化は製品等の高級化を意味しており「品質の格上げ(向上)」と考えれば”upgrading (enhancement) of quality”で処理可能と考えた。


ネットを検索してみると「高級化」の訳語として”gentrification”という語が見つかった。これは何か?動詞は”gentrify”である。定義を調べてみる。


Gentrify:

When a street or area is gentrified, it becomes a more expensive place to live because wealthy people move into the area and buy the houses where people with less money used to live.

「かつては貧しい人々が住んでいた所(通り・場所)に裕福な人々が移り家を建てたために、生活費がより高価になること」


これは「(貧民街の)高級住宅化」という意味で、原稿の高級化とは全く別の概念であった。


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一方で「ロボット化」という日本語について「(産業用)ロボットの導入」と解釈し”introduction of (industrial) robots”と処理しようと思っていたが、ネットで”robotization”という訳語を見つけた。動詞は”robotize”である。


こちらは新語であるが、意味はピッタリなので採用することにした。


結局翻訳の仕事とはこのような「発見」・「棄却」・「採用」の繰り返しである。備忘録の意味でブログに書いておくことにする。


流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-gentrification