昨夜（11/09）、思いがけないニュースが飛び込んできました。
東急バスが世田谷地区の路線再編を実施、来年4月1日をもって「都立01」廃止、「渋55」区間短縮を行うというものです。
順次取り上げましょう。まずは「都立01」廃止のニュースから。リンク先はいずれも東急バス大本営のニュースリリースです。
世田谷区内（桜新町・岡本地区）におけるバス路線の再編成実施について 2021年4月1日（木）実施
本日も東急バスをご利用いただきましてありがとうございます。
世田谷区内（桜新町・岡本地区）の路線につきまして、これまで路線維持努力を行ってまいりましたが、依然として厳しい状況が続いていることから、2021年4月1日(木)より路線の再編成を以下の通り実施いたします。
お客さまにおかれましては事情をご賢察の上、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
都立01 2021年3月31日(水)をもちまして運行を終了いたします。
玉31 2021年4月1日(木)より成城学園前駅まで路線を延伸いたします。
この路線、東急バス部内では「学校線」という名称が付されていますが、今でこそ都立大学駅北口～成城学園前駅間の路線ではあるものの、26年前の平成6(1994)年1月までは「黒05」として、さらに都立大学駅から目黒通りを直進し、目黒駅まで達する長距離路線でした。それが目黒駅～都立大学駅北口間をカット、その後は現在の形態で推移してきたものですが、まさか全線廃止とは…。
桜新町に顔を出す東急バスも「黒07」だけになる
「学校線」というだけあって、沿線には学校が非常に多いのですが、特に世田谷区岡本地区の沿線からの通学にはかなり不便となることが懸念されます。「都立01」が廃止になっても、都立大学駅北口～桜新町駅間は「黒07」がありますし、成城学園前駅～岡本三丁目間は「玉31」を延伸させて対応するようですが、桜新町駅～岡本三丁目間は、完全にバス路線が失われる空白地帯になってしまいます。
そしてかつての「東85」の栄光もかくや…というのがこちら。こちらも東急大本営発表です。
【渋55】渋谷駅～幡ヶ谷折返所運行区間変更のお知らせ 2021年4月1日（木）実施
本日も東急バスをご利用いただきましてありがとうございます。
弊社では【渋55】渋谷駅～幡ヶ谷折返所につきまして、路線維持努力を行ってまいりましたが、依然として厳しい状況が続いていることから、2021年4月1日（木）より、以下の通り運行区間を変更いたします。
お客さまにおかれましては事情をご賢察の上、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
こちらは東北沢駅－幡ヶ谷折返所間がカットされることになりますが、路線はかなり短くなります。
ここにはバスは来なくなる
この路線、かつての「東85」の残党で、当時は系統番号が示すとおり、渋谷駅を突き抜けて六本木、さらに東京駅八重洲口へ達していました。
しかしそれも、昭和52(1977)年の都営バスの路線網大リストラによって、東京駅乗り入れはなくなりました。このとき、路線が都心側の都営バスと郊外側の東急バスに分けられ、東急バス側が「渋55」という独自の系統番号を名乗るようになり、現在に至っています。都心側の路線は、その2年後、第2次ともいえる2度目の路線網大リストラに伴い、廃止の憂き目に遭っています。よって現在では、「東85」の都心側のルートを、路線バスでたどることはできなくなっています。
来年4月以降は、ここがバスの折り返し点になります。
東北沢
写真は幡ヶ谷方面行きのバス停ですが、このバス停がなくなることは確実です。あるいは、現在この辺りは東北沢駅の地下化に伴って整地工事が実施されていましたが、バスロータリーなど整備するのでしょうか。
もう大本営から発表されてしまったので、日常の姿を記録するのはもはや難しいとは思いますが、両系統の乗車レポをしておこうと思います。「葬式鉄」ならぬ「葬式バスヲタ」が大量発生しない今のうちに。
◇関連記事
