東成田駅からは、芝山鉄道に乗って芝山千代田駅まで行くことにしました。

 

現行ダイヤでは、京成成田-東成田-芝山千代田間での折り返し運転が基本となっており、朝晩は上野・都営浅草線方面への直通列車が走ります。旧成田空港駅→東成田駅への移行の際には見られた、京成本線方面からの東成田折り返し列車は、現在は設定されていないようです。ただし、車両の行先表示の「東成田」は京成・都営・北総車とも表示すること自体は可能ということです。

 

駅構内の写真を撮影していると、しばらくして列車が到着しました。

 

3000形の6連

 

6連の3000形は、事実上各駅停車に専従しています。彼らが大増殖したことにより、「赤電」が退役に追い込まれました。

 

車窓は大半がトンネル区間なので割愛。

以前の記事、あるいは旧「さすらい館」の記事において、管理人は芝山鉄道を「日本一警備の厳しい鉄道」と評したことがあります。その理由は、列車に制服警察官が同乗するから。最初は1車両に1人、その後は2~3両に1人と減っていきましたが、それでも警察官の同乗は続けられました。

それが今回は…。

 

いねえよ

 

そうなんです。平成から令和へと御世替わりしたからではないのでしょうが、この列車には制服警察官の同乗がなかったのですよ。成田空港駅の改札を出たところにあった「セキュリティーエリア」がなくなり、残骸だけが残っていることは既に取り上げましたが、こちらもなくなっていたとは。そのおかげで、芝山鉄道は「日本一警備の厳しい鉄道」ではなくなり、普通の鉄道になってしまいました。

 

東成田を発車し、地上に出て視界が開けると、芝山千代田駅。成田空港の駐機場にも近いことから、ホームの上から待機する旅客機を眺めることができます。

 

雰囲気は変わっていない

 

ホーム上屋も階段などがある一部分だけ。

 

開放感は抜群

 

しかしこれ、雨の日や強風の日は辛いな(^_^;)

 

一応撮影しておきますが、芝山千代田駅の全景。

 

駅入口の右側にご注目

 

この区画、以前はラーメン屋が入居しており、その後は居酒屋のような業態になっていた店舗だったのですが、今回訪問したらコインロッカーなどの区画になってしまい、店舗だったときの面影は全くなくなってしまいました。お客も少ないようですし、ラーメン屋にしても居酒屋にしても商売にはなりにくいのでしょうけど。

 

芝山千代田駅の切符売り場。

 

ICカードは使えない

 

芝山鉄道ではsuica・PASMOなどの交通系ICカードが使えないことは、過去に芝山鉄道を取り上げた記事でも言及していますが、2020年の現在でも変わっていないようです。やはり利用者数に対して設備投資額が過大であることが理由なんでしょうか。

 

相変わらず利用者が少ないと思われている芝山鉄道ですが、起死回生になりそうな沿線施設が誕生しました。

芝山千代田駅から徒歩3分のところに、温浴施設「成田空港温泉 空の湯」が昨年12月にオープン、しかもここは24時間営業なので、深夜の到着や早朝の出発の際にも宿代わりに活用できます。芝山鉄道ではこの温浴施設の入場券と東成田-芝山千代田間の往復切符をセットした「芝鉄×空の湯 らくとくきっぷ」を発売していましたが(現在は終了している)、この施設が知られれば、芝山鉄道を使ってここを訪れるお客が増えることが期待されるからです。

…と思ったら、成田空港から無料シャトルバスがあるんだった(´・ω・`) でも片道だけなら使ってもらえるかな。

 

ということは、しばらく現状維持と思われます。九十九里方面への延伸は、今のところ実現するとは思えませんし。

 

芝山鉄道は「日本一路線総延長が短い鉄道」であると同時に「日本一警備の厳しい鉄道」でしたが、今回の訪問で後者の冠が取れてしまったことが明らかになりました。ということは、芝山鉄道の冠は前者だけということになりますが…。

 

今回の芝山鉄道の乗車・芝山千代田駅の訪問の記事で、1月16日の成田空港訪問のシリーズ記事を終了いたします。お付き合いいただきありがとうございました。

 

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№306.路線総延長最短の鉄道事業者-このタイトルはいつ破られる?-

(13年前の訪問記事です。このころは制服警察官の同乗がありました)

№1079.ゴースト~繁栄の幻

(11年前。やはりこのころもまだ制服警察官の同乗がありました)

 

※ 当記事は02/23付の投稿とします。

 

【追記・頂戴したコメントについて】

当ブログに「通りがかり」なる捨てHNを用いる方から、複数のコメントを頂戴いたしました。内容的には非常に有益かつ示唆に富むものではあったのですが、やはりブログ治安維持の必要から、捨てHNの使用をご遠慮いただいていることに鑑み、頂戴したコメントは承認しないことにいたしました。

悪しからずご了承ください。