次世代インターネットの経済学 | さすらいびとの徒然漂流記

さすらいびとの徒然漂流記

ふらふら漂流するさすらいびとのように,色々な話題についてお気楽極楽,徒然なるままに…

暇つぶしに読む本を物色していたときに

ちょっと興味があったので購入.


でもって,「はじめに」でいきなり

テレビ局の制作スタッフともめたことや,

既存の経済本批判からってなんだか

ちょっと行っちゃっている人かなと

思いつつ読み始めたんだけどね.



とりあえずはきちんとした経済学として

次世代インターネットを論じるという

どちらかと言ったら硬派な内容.



以下の3つの観点から論旨を展開.

  • コンテンツ
  • ネットワーク
  • プラットフォーム


まず,「コンテンツ」では,AndersonのFREEと

Googleを主に取り上げて経済的に分析.


FREEの「限界費用まで価格が低下する」には

価値のあるものを生むには莫大な固定費用が

かかるためにこれは成り立たないというもの.
結局は「ただ飯はない」のだと.


また,Googleのビジネスモデルから,

「両面市場の経済学」「複雑系の経済学」から

一人勝ちについて論じている.



次に,「ネットワーク」では日本のブロードバンドの

普及について,その歴史的な背景を述べ,

固定と携帯の融合,FMCへの課題や今後も

強まるNTT支配について警鐘を鳴らす.



最後に「プラットフォーム」ではクラウド化について

遅れている日本企業の可能性やあるべき

プラットフォーム,次世代ネットワーク(NGN),

携帯電話番号移行(MNP)制度における課題などを

論じている.



更に規制緩和と規制改革,そして最後に提言で

締めくくっている.



全体的にちょっと読みにくく,ある程度経済学を

やった人じゃないと結構きつい感じかな.

ちょっと暇つぶしにっていうにはデータをあげての

説明が多い感じだったかな.


あと,提言を進めていくうえでどうすべきかが

もう少しあったほうが良かったかも.

特にビジネスマンとしてできるものがないと

ビジネスマンが読んでも微妙な感じ.



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