【社会】【IT】システム障害の責任 | さすらいびとの徒然漂流記

さすらいびとの徒然漂流記

ふらふら漂流するさすらいびとのように,色々な話題についてお気楽極楽,徒然なるままに…

事件そのものは今更感もあるけど,

こんなのを読んだので.





元の記事もアンケート結果についても

ちょっと気になることがいくつかある.



まずはなぜ「IT業界」と言うことになっているのか.

正直なところ,東証ってIT業界か?

開発した富士通が取り上げられたから?

単に記事の書き方問題って言う気もなくはないが…


まあ,どこまで責任が及ぶかに関しては

今回の判決は妥当だったと思うが.



次にシステム開発会社への責任が問われたこと.

これって東証のサービスの問題だと思うんだけど.

例えば,これが電話でもありえるわけで,

そのときにはNTTを訴えて責任を問われるんだろうか.

さすらいびとにはとてもそうは思えない.



まずは以下のことをきちんと区分けすべきかと.


サービス利用者:みずほ証券

サービス提供者:東証

システム発注者:東証

システム開発者:富士通


今回の問題は「サービス」つまり株式の

取り引きに関する問題だと思うが.



そして,重要なことがある.

システムは必ず不具合がある

という前提でシステム化したサービスを

考えるべきであるということ.


システムは人間が作るもので

要求の問題,仕様の問題,

開発の問題,テストの問題,…

といったことが積み重なるのだから,

これで出来上がったものに問題がない

と仮定することは人が死なないことを

前提にするぐらいおかしなこと.



今回はシステムの問題が発生した際に

どうやってリカバリするのかという

東証のサービスに対する検討不足

起こしたもの.


また,警告を無視して送ったのだから,

発注側のみずほ証券もそのリスクを

受け入れたと考えるべき.

もっとも,別途,警告内容や警告無視に

対するリスクの提示などの話はあるが…



その意味では7対3の比率はともかく,

みずほ証券と東証に責任があり,

富士通に責任がないと言うのは

妥当なところかと.



もし,富士通に責任を問う場合は,

東証にシステムを納入したときに

機能不足や品質の低さなど,

つまり,システム要件に対する

未達に関して行われるべきかと.