いつものごとく本屋でぶらぶらとしていて
経済本あたりで何かないかと物色していた時に
Kotolerの最新本ってことで平積みされていたのを
久々にこの手の本を読んでみようかと思って入手.
内容はこれからの経済はどうなるのか,
続いて新たな時代の企業の過ちの例,
これからの企業のための戦略フレーム,
各部門の戦略的対応方法,
マーケティング戦略,会社としての今後,
そしてまとめ,となっている.
まず,これからの経済については,
これからの時代はカオス的な
「ニューノーマル」
というもので,乱気流に例えて,
景気の上昇と下降が短期間で
繰り返されるというものになる
というもの.
次に,乱気流の際の企業の過ちとして,
次のものを挙げている.
- 資産配分の仕方
- 全社一律の経費削減
- 人材の使い捨て
- マーケティングや新規開発などの経費削減
- 値下げ
- 販売関連費の削減
- 社員教育の縮小
- 取引先の軽視
続いて,企業戦略のフレームワーク,
「カオティクス・マネジメント・システム」
とその説明.
このフレームワークは,
次の3つの要素からなっている.
- 早期警戒システム
- キーシナリオの構築
- 戦略の選択
更に,「カオティクス実施サイクル」,
カオティクスによる戦略的対応のステップ,
についての説明と部門毎の戦略的対応.
戦略的対応の特徴として
次の3つのことを挙げている.
- 反応性
- 強靭性
- 弾力性
そして,マーケティング戦略と
会社全体としての方向付けに
ついての話となっている.
ざっくりというと
すばやく状況の変化を捉える
それに対して迅速に対応する
これに尽きるって感じ.
対応についてはかなり保守的な
印象だったね.
- 既存の顧客を保持しろ
- マーケッティングと研究開発の経費は減らすな
- 取引先を大事にしろ
これはマーケティング費を減らすなって
いうのも関連していて,減らした分が
ライバルに流れるってこと.
次に研究開発費は当然ながら,
乱気流を耐え切った後に向けての供え.
研究は一朝一夕に成果が出ないから
後からあわててやっても手遅れになる
ってことだね.
で,取引先については廻り廻ってというもの.
例えば,ライバル会社にも取り引きしているなら
よりライバルに有利に動いたりすることにもなる
っていうのが一つだね.
結局,何が変わったのかと言うと
景気不景気のサイクルスピードの違い
ってことと
いつ何が起こるか予測不能
っていうことみたいだね.
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