ずっと積読していたのを少しずつ読んで行ってやっと読み終わった.
ビジネスアプリケーションをREA(リソース,イベント,エージェント)で
モデル化することをベースとした設計に関する本.
ビジネス的な実体を伴うリソースを扱うものをREAでモデル化し,
付随的な経済活動のための要素をすべてアスペクトで考え,
REAモデルにアスペクトを付加する形で設計するというもの.
で,「REAでモデル化する」って何よってことだけど,
基本的にはこんな考え方:
あるリソースを消費して,
あるリソースを生産する.
その方法として,
「変換」と「交換」がある.
ということで,
消費と生産される「リソース」,
変化させる方法が発生することが「イベント」,
そして,それにかかわる人が「エージェント」,
で,REAって訳.
だから,「識別」,「勘定」,「期日」,「説明」といったものは
「アスペクト」として識別されて,付加されると考えると.
これらは経済活動の主体じゃなくて,
システムや仕組みとして付加されるもの
と言う訳.
大枠としては三部構成になっていて,
まずは「構造パターン」としてREAモデルの基本形とその拡張,
次に「振る舞いパターン」としてアスペクトが続き,
最後は「モデリングハンドブック」でそれらを適用した具体例を
列挙していた.
また,パターンの各部では,まずREAとアスペクトの各パターンの
説明とその構造を紹介し,続く章で実装例を示すという形.
色々な設計モデルを頭に入れておくにはいいのではないかと思うが,
ちょっとモデリングには癖がある感じで,最初に読むには微妙かもしれない.
第3部の「モデリングハンドブック」は一通りの経済活動の例があるので
迷った歳の一つの方法として参考にするには良い感じかな.
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