平積みされている中でタイトルに引かれて入手.
まず,なぜやる気をなくしているのかについて過去の日本企業との比較から始まり,何が問題になっているのか,どうするのか,そして,トップがすべきことは何かと続く.
視点としてはどちらかというと会社のミドル層向けといったもの.
基本的には「学習する組織『10の変革課題』」
の応用編といった感じで,全社規模での変革について各種書籍で書かれているのに対して,部門でどうすれば良いかを扱っている.
特に焦点が当たっているのが,トップのコミットメントと改革支援.
ここでトップというのは改革する部門のトップのこと.
また,やる気,つまりこの本で言う内発的動機のアップに以前は「呑みニケーション」で行っていた「対話」が減って,その良い効果であった会社や仕事への不満や悩みを解消する場がなくなったことをあげている.
この代わりなるものをどう提供するのか,という点から改革の糸口を示唆している.
不満を言うのは会社が好きな裏返しだというのは確かにと思うところ.
興味のないものに不満は基本的に言わないもの.
その不満を解消することで,逆にもっとも信頼できる社員に変えることが出来るということを,著者のコンサル経験を踏まえて述べられている.
ただし,日本的な面を少し補強されているが,「学習する組織『10の変革課題』」 で十分と感じる人にはあまり内容がないかもしれないもの.
- なぜ社員はやる気をなくしているのか/柴田 昌治
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- フィールドブック 学習する組織「10の変革課題」―なぜ全社改革は失敗するのか?/ピーター センゲ
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