「荼吉尼天曼荼羅図・眷属達」油彩・キャンバス F8 2011年
元はインドの墓場で屍肉を喰らっていた鬼神ダキニーが、
密教を通じて日本に入り、稲荷神と結びつき、仏教系お稲荷さまの荼吉尼天になりました。
荼吉尼天をお祀りする豊川稲荷が有名です。
「荼吉尼天曼荼羅図」として、描いた作品の部分です。
中央にいる、蓮の葉の上にいる
狐の尾を持つ女性神は 頓遊行式神(とんゆぎょうしん)
魚の尾を持ち、鳥の足を持つ男性神は 須與馳走神(しゅゆちそうしん)という眷属神です。
女性神の頓遊行式神は愛染明王の化身、
男性神の須與馳走神は不動明王の化身とされて、
金剛・胎蔵不二を象徴しているとされています。
男性性と女性が一体化し、バランスとれれば無敵!みたいな感じかと。
下部分の左の烏天狗の様な式神は 頓狐神(とんきつねがみ)、
右の羽の生えた式神は 粗狐神(おやきつねがみ)
といいます。
頓は 後天性の、粗は先天性の憑依を表しているそうです。
私の作品は 文献や仏画をモチーフに、人々に信仰されてきたカミサマを描いています。
人々の願いを叶えるべく、様々なカミサマたちが生まれていったことが興味深く、作品を描いています。
