聖書で言う「罪」と日本語で言う「罪」が少し異なることについて | イェホシュアのイスラエルの信仰と証し

イェホシュアのイスラエルの信仰と証し

1世紀のイエスの弟子たちの初代教会が回復したイスラエル教の教会(エクレシア)であるイェホシュアのイスラエル

 

何度か書いていますけれども。
聖書を貫く基本は、神の言葉に聞いて従うということです。そうすれば、祝福が来るよ、ということが、創世記から、黙示録まで、至るところに書かれています。

イエス・キリストが出現して以降は、イエス様のお言葉に従って、聞いて信じる。イエス・キリストを信じる信仰によって、イエス様が十字架とよみがえりによって達成されたものが、すべて、その信仰のゆえにいただける。基本はそうしたシンプルなものです。

イエス様ご自身も、「私を愛する者は、私の言葉を守ります」とおっしゃっています。
これも、イエス様の言葉を聞いて信じる、ということです。


また、聖書の言葉全体が、イエス・キリストでもある、ということも、いずれわかってきます。すなわち、イエス・キリストは、生きた神の言葉です。それが、人の子となって地上に下り、色々によいことをなさって、最後的には十字架に付けられることを受け入れて(これも天の父の言葉に従ったということです)、私たちの身代わりとなって罪を引き受け、罪の赦しのための道を開いて下さいました。



この「罪」ですが、日本語で普通に考えると、どうしても、刑法上の罪のニュアンスがつきまといます。

イエス・キリストによって罪が赦された。
イエス・キリストによって罪があがなわれた。
と言われても、「私、罪を犯していないし…」という反応が、あるということを聞きます。
これは、刑法上の罪のことが念頭にあるからだと思います。

日本語の一般的な「罪」と、新約聖書で「罪」と訳されている元々のギリシャ語の「ハマルティア」とは、少し…と言いますか、かなり中身が違うのだ、ということに、今朝気づきました。

ギリシャ語「ハマルティア」の元々の意味は「的からはずれた状態」だと、よく解説されます。それは私も過去に何度も複数の教会で聴いてきたことです。

今朝、改めて、この「ハマルティア」のギリシャ語の意味を確かめていて、この「的からはずれている状態」とは、
1. 「神の言葉からはずれている状態」、
2. 「神の言葉を守っていない状態」、
3. 「神の言葉とは関係なく生きている状態」
のいずれかであることに気づきました。

上でも記したように、聖書の基本中の基本は、神の言葉に聞いて従う、ということです。

イエス様の福音書のメッセージも、骨格は、イエス様の言葉を聞いて信じると、イコール、聞いて従うと、約束されたものが来る、ということです。

神の言葉の中に入っている状態が、よい状態なわけです。パウロ書簡では「神の義」になっている状態だと表現しています。

ギリシャ語の「罪」、「ハマルティア」とは、その逆です。

改めて書きますが、次のような状態です。

1. 「神の言葉からはずれている状態」、
2. 「神の言葉を守っていない状態」、
3. 「神の言葉とは関係なく生きている状態」

これが罪だと言うのです。


旧訳聖書の冒頭にある十戒も、これらの戒めに従いなさい、ということでした。
従わないのなら、それは神の言葉からはずれた状態=罪、ということになります。

申命記28章には、祝福を受ける条件と呪いを受ける条件とが書いてあります。神の言葉に聞き従うなら、すべての祝福が臨む。神の言葉に聞き従わないのなら、すべての呪いが臨む。つまり、神の言葉からはずれた状態になると、それはすなわち、「ハマルティア」の状態であり、罪である、ということです。
(厳密に言えば、旧約聖書の原語のヘブライ語の「罪」は、もう少し違う意味を持っています)



主イエス・キリストが十字架で罪のあがないを達成して下さったこと。
主イエス・キリストを信じれば、罪が赦されるということ。

これは、「神の言葉からはずれた状態で生きてきた私たち」が、それを白紙状態にしてもらえるということです。
そうして、なおすばらしいことに、神の子としていただけるということです(ガラテヤ3:26)。

これは、日本のわれわれにとっては、大変に大きな意味があります。


多くの日本の人たちは、聖書の神の言葉とは、縁遠い形で生きてきています。
そうした、神からはずれた状況にある私たちが、イエス・キリストの十字架によって、神の保護の中に、神の祝福の中に、神が数千年の期間をかけてご用意下さっている永遠の救いの中に、入っていけるのです。

それが、罪が赦されたということであり、罪があがなわれた、ということです。
つまり、神の言葉にぴったりと添った生き方になる、ということです。
神の言葉に聞き従うのです。神の言葉を聞いて信じるのです。

アーメン