恵みのポイント(下) | イェホシュアのイスラエルの信仰と証し

イェホシュアのイスラエルの信仰と証し

1世紀のイエスの弟子たちの初代教会が回復したイスラエル教の教会(エクレシア)であるイェホシュアのイスラエル

 

聖書が説く恵みに関して、もう一つのポイントは、「信仰」と一対になっているということです。
信仰があるところに恵みがある。恵みが与えられる時には、それに先立って信仰がある、という関係があります。


あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。
(エペソ2:8)

人が救われるのは、修行をしたからとか、善行を3年間行ったからとかではなく、ひとえに恵みによるというのが、主イエス・キリストが現れて以降の新約聖書の教えです。そうしてそれは、主イエス・キリストにあって真理です。聖書のどこを探しても、必ず、最後には、そのことが出てきます。旧約の色々なところにも顔を覗かせています。

恵みによるとは、人間が行うのではなく、天地万物を創造して下さった神が行うのです。神から下って来るのが恵みです。例えば、自然の樹木や空や海や草原には、神の創造物の特徴である美しさが現れています。また、純真な子どもにも、同じような美しさが現れています。そうした、神から賜って備えられるもの、美しいもの、よいもの、かけがえのないものが、この「恵み」です。知れば知るほど、尊いものであることがわかってくるでしょう。私もまだすべてがわかったわけではありません。この恵みのすばらしさを、これからまだまだ経験していくことを信じています。

この恵みをいただくために、パウロはその手紙の中で、信仰が不可欠だと説いています。上のエペソ2章8節では、救われたのは恵みによっているということ。その恵みの大前提が信仰であることが語られています。



聖書では、信仰を初めて持ったのが、アブラハムであると書かれています。

アブラハムは、神から、大いなる祝福がいただけることと、子孫が星の数のように多くなることを言われて、それをそのまま素直に信じました。その、信じた、ということがポイント中のポイントです。

わたしは確かにあなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。そしてあなたの子孫は、その敵の門を勝ち取るであろう。
(創世記22章)

また、創世記では、アブラハムが大きな試練に遭うことが描かれています。ひとり息子のイサクを、いけにえとして神に捧げなさいと、神から言われます。アブラハムは素直な人でしたので、この命令にも逆らわずに、素直に従って、息子イサクをいけにえに捧げようとします。

創世記のここのくだりは、大変に感動的ですので、ぜひともご自分の聖書でお読みください。創世記22章です。

アブラハムには、神が必ず約束を果たして下さるという信仰があったので、この試練を乗り切ることができました。

信じたので、奇跡が起こったのです。信じたので、神が働かれました。

この、信じる → 神が働かれる という関係は、ひとつの型です。

そうして、アブラハムは、すべての信じる者の型です。

信仰を持つものは、すべて、アブラハムにならう者となるのです。そうして、約束された恵みを受けます。

そのようなわけで、世界の相続人となることは、信仰によるのです。それは、恵みによるためであり、こうして約束がすべての子孫に、すなわち、律法を持っている人々にだけでなく、アブラハムの信仰にならう人々にも保証されるためなのです。「わたしは、あなたをあらゆる国の人々の父とした」と書いてあるとおりに、アブラハムは私たちすべての者の父なのです。
(ローマ4:16)



信じるには、どうすればいいか?

信じるには、神の言葉を聞く、ということが、図式として、聖書の中の至るところに表れています。
アブラハムも、神の言葉を聞いて、それを信じました。上で型であると書いたのは、そういうことです。

現在では、神の言葉は、聖書に書かれています。それを、生きた神の言葉として受け止めて「聞きます」。この時、読んで自分の耳から聞くといこともあるでしょうし、心で聞くということもあるでしょう。

そうして、神の言葉を聞いて後、それを信じるのです。

このとき大切なのは、イエス・キリストに関する神の言葉(みことば)がカギだと、ローマ書に書かれています。

そのように、信仰は聞くことから始まり、聞くことは、キリストについてのみことばによるのです。
(ローマ10:17)

イエス・キリストが語った言葉。イエス・キリストに関する言葉。それを聞くのです。そうすると信仰が生じます。

その信仰により、神が恵みを下さいます。なぜなら、イエスは、神のひとり子。天の父が愛する唯一の息子であるからです。

 

神は愛する息子を信じるすべての人に、恵みを与えて下さるのです。無条件に。必ずです。

 

その、信じる人に、無条件で、必ず、というところが、恵みのポイントです。