個人賛美礼拝の手始めとして、米国ベテル・チャーチが提供している”What A Beautiful Name”を活用してみたいという方のために、この賛美礼拝動画の中で何が起こっているのかを解説します。まずは全体を見渡すためのサマリー。

■サマリー


・What A Beautiful Nameという歌をベースにした賛美礼拝。
・途中、合間合間に、賛美リードのジェン・ジョンソンが預言を解き放つ。
・預言の内容と歌っている歌詞がシンクロし、歌詞の「イエス様の死の打ち破り」の延長で「ガンがなくなったこと」が宣言される。
・主任牧師ビル・ジョンソンの妻であるベニー・ジョンソンが出てきて証しを行う(ジェン・ジョンソンの義母)。その証しは、ガンで死んだ2人の兄と、今回の賛美の歌詞の内容と、ジェン・ジョンソンの力強い預言が関係する一種の奇跡について。
・その奇跡が会場内で共有される。参加者のうちガンがある者、ガンの家族を持つ者に対して、皆が手を置いてガンの癒しの宣言を行う。
・この歌の「イエスの死の打ち破り」の部分が再び歌われ、大きな盛り上がりを見せる。
・後奏部分で、会場内に入ってきた天使によるミニストリー(わざ)を行なっていることがジェン・ジョンソンから報告される。

 

■ガンがなくなる奇跡


この賛美礼拝の全体の流れとして、賛美リードが、ガンがなくなる奇跡を、宣言によって勝ち取るものになっていることがおわかりいただけるかと思います。ガンがなくなる奇跡は、歌詞に以下のような「イエス様の死の打ち破り」を歌った部分があって、これがこの歌のクライマックスにもなっており、それがあまりに力強いことから来ます。さらには後述する主の臨在も大いに関わります。

Death could not hold You, the veil tore before You
死はあなたを支配しなかった、死のベールはあなたの前で裂けた
You silenced the boast, of sin and grave
あなたは罪と墓を振りかざす者を黙らせた



■主の臨在


スポンテニアス・ワーシップおよびそれに準じる賛美礼拝に取り組む教会では、賛美礼拝の中で参加者に現れる主の臨在を大変に尊重します。英語で言えば”The presence of the Lord”。”Presence”、存在していること。目の前にいる感じ。手を触れればそこにいらっしゃる感じ。実在している印象。それがこのタイプの賛美礼拝によって、会場内に現れます。

主の臨在に関する詳しい事柄については、後日、説明したいと思います。

主の臨在があることにより、イエス様がそこにいらっしゃる状況が生まれます。これは聖書では、イエス様が「ふたりでも三人でも、わたしの名において集まる所には、わたしもその中にいる」(マタイ18:20)とおっしゃったことで裏付けられています。通例、二人以上が集まる祈りや礼拝や聖書学習の場では、いつでもそこにイエス様がいらっしゃるわけですが、「存在を感じ取るための技法」が共有されていません。

聖霊に導かれて15分かそれ以上続く賛美礼拝では、両手を挙げて参加者全員がこころを一つにして賛美することにより、第2歴代誌7:2の「主の栄光」が現れた場面と同じことが起こると考えられます。すなわち、この聖霊に導かれる賛美礼拝そのものが、主の存在を感じ取るための技法です。従って、そこにいる誰もが、主の臨在をはっきりと感じることができるのです。

この主の臨在はスタティックなものではなく、強くなり弱くなり、テクスチャー(一種の手触り感)も様々に変化する大変にダイナミックな現れ方をします。

一般的に、この賛美礼拝の形式に通じた方によると、この賛美礼拝の主の臨在が強まっている状況では、奇跡が起こりやすいとのことです。
また、賛美リードが聖霊様からいただいた言葉を口にする預言によっても、奇跡が誘発されると考えられます。

■預言と宣言


ジェン・ジョンソンが合間合間で口から出している預言は、だんだんと熱を帯びて、最終的には「この会場からガンがなくなったことを宣言する」、「私たちはガンが癒されたことを宣言する」という、ある種の突き抜けをします。これは会場の中で大変に強い主の臨在が現れ、聖霊様が力強く働いているなかで、確信的に「いま、ガンが癒された!」という想いが聖霊によりジェン・ジョンソンの内側に満ちて、それが預言・宣言となって口から出てくるということだと思います。

ここでは預言が宣言になっており、宣言が預言です。強い主の臨在のなかでこれが放たれることにより、その言ったことが奇跡として成就します。そのへんのメカニズムについては、ここと、ここでも書きました。

■始まり 0:00 〜 6:30 の間奏まで

 

訳詞(一部)

 

You were the Word at the beginning
あなたは創造の初めの言葉だった
One With God the Lord Most High
いと高き主なる神とともにおられた
Your hidden glory in creation
あなたの隠れた栄光は創造のうちに
Now revealed in You our Christ
私たちのキリストとして現れた
What a beautiful Name it is
何よりも美しい名
What a beautiful Name it is
何よりも美しい名
The Name of Jesus Christ my King
イエス・キリスト、私の王の名
What a beautiful Name it is
何よりも美しい名

Nothing compares to this
これに敵うものは何もない
What a beautiful Name it is
何よりも美しい名
The Name of Jesus
イエスの名


You didn't want heaven without us
あなたは私たちがいない天を否定された
So Jesus, You brought heaven down
だからイエス、あなたは天を地に引き下ろしてきた
My sin was great, Your love was greater
私の罪は大きかった、あなたの愛はなお大きかった
What could separate us now
私たちを引き裂くものは何もない
What a wonderful Name it is
何とすばらしい名
What a wonderful Name it is
何とすばらしい名
The Name of Jesus Christ my King
イエス・キリスト、私の王の名


中略

ジェン・ジョンソンはこのコーラス1を歌って、ここからアドリブの賛美の言葉を繰り出します。

私たちがどれだけあなたを愛しているか!
言葉では表しきれない!
あなたがして下さったこと!
あなたは最高によいお方!

こうした賛美の言葉を連呼し「さあ、みんなで歌いましょう!」と叫んで、最初のクライマックス「イエス様の死の打ち破り」のフレーズに入ります。

Death could not hold You, the veil tore before You
死はあなたを支配しなかった、死のベールはあなたの前で裂けた
You silenced the boast, of sin and grave
あなたは罪と墓を振りかざす者を黙らせた

 

ものすごく力強い歌詞ですし、歌い方もまたそうです。

You have no rival, You have no equal
あなたに敵はなく、あなたに肩を並べるものもない
Now and forever, Our God reigns
今から永遠に、私たちの神が治められる
Yours is the Kingdom, Yours is the glory
あなたのすべては王国、あなたのすべては栄光
Yours is the Name, above all names
あなたのすべてはその名、すべてにまさる名
What a powerful Name it is
何と力強い名
What a powerful Name it is
何と力強い名
The Name of Jesus Christ my King
イエス・キリスト、私の王の名
What a powerful Name it is
何と力強い名
Nothing can stand against
何もこの名に勝てない

What a powerful Name it is
何と力強い名
The Name of Jesus
イエスの名


繰り返し。

Death could not hold You, the veil tore before You
死はあなたを支配しなかった、死のベールはあなたの前で裂けた
You silenced the boast, of sin and grave
あなたは罪と墓を振りかざす者を黙らせた
The heavens are roaring, the praise of Your glory
天はとどろき、あなたの栄光を賛美する
For You are raised to life again
あなたが死から復活を遂げたから
You have no rival, You have no equal
あなたに敵はなく、あなたに肩を並べるものもない
Now and forever, Our God reigns
今から永遠に、私たちの神が治められる


中略

ここまでで6:30。ここから間奏に入ります。

ここまでの間で、会場内にはおそらくかなり濃密な主の臨在が形成されていたことでしょう。

ステージ前の客席がちらっと映りますが、そのなかに一人、ステージのへりに胸から上をよりかからせている女性が映っています。主の臨在が強いと、ああいう感じで、そのなかに浸りきらないではいれらない、という風になる人も出てきます。

主の臨在に触れてどういう風になるかは、人それぞれです。人それぞれにおいて、主のすばらしさを体感的に味わっています。


続く

Photo courtesy of Sarah R