①
たぶんアイツは正義中毒
弱者にぶつける言葉の暴力
考え方はまさに究極
鬼も逃げ出す重い迫力
まさにアイツは正義中毒
近付いただけで皆 立ちのく
餌食になった人は気の毒
返す言葉も無く たじろぐ
優先席に座る若者
とうていアイツは許さない
転売するため買い占める奴
当然アイツは許さない
不倫してるイケメン見つけて
アイツは噂を拡散し
路上ライブをやっている輩を
アイツは絶体許さない
正・真・正・銘
正義中毒
アイツはいつでも正しくて
そして皆の嫌われ者
②
きっとアイツは正義中毒
古いセンスの常識にこだわる
他人の意見は聞かぬ感覚
ステレオタイプの正義中毒
まさにアイツは正義中毒
反論されると目線が泳ぐ
言っている中身が支離滅裂
意外ともろい正義中毒
陰で悪口言っている奴を
当然アイツは許さない
趣味で女装をしている人を
やっぱりアイツは許さない
内緒で動物飼っている人を
アイツは管理人に通報し
路上ライブをやっている輩を
アイツは絶体許さない
正・真・正・銘
正義中毒
アイツはいつでも正しくて
そして皆の嫌われ者
③
アイツいつでも正しいよ
正しい事しか言ってない
正義、正義を貫き通し
反社も消滅させてくれ
アイツが正義を口にする時
ドーパミンが出るという
正義の快感味わいながら
ニューヒーローにもなれるだろう
正・真・正・銘
正義中毒
アイツはいつでも正しくて
そして皆の嫌われ者
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【蛇足的な解説】
いつもよく聴いているラジオ番組で、たまに脳科学者の先生が出演するのだが、その先生の話しの中に
「正義中毒」
という言葉が出て来た。
他人を注意する事で、快感を得ている人の事だ。
例えば、優先席に座っている若者を注意したりする。
本人は、他の大勢の意見を代表して、正しい事を言っているつもりになる。
「良い事」をしたつもりなのだ。
その時、ギャンブル依存性の人が、賭け事に勝った時などと同様に、脳の中では、ドーパミンという快感物質が分泌され、幸せを感じるらしい。
その結果、小さな悪い事をしている人を探しては、注意したり通報したりする。
路上ライブを演っている人などは、まさに格好の餌食だ。
正論を振りかざすので、反論しにくい状況になる。
こういう正義中毒の人は、注意したり通報する事が、趣味になってしまうのだ。
何度か書いてるが、
路上ライブを演る側からすると、ホントに迷惑をかけているなら、中止もするし、演る場所や時間を考え、やり方を考える。
しかし、正義中毒で注意する事が趣味になっている人から注意されても、逆に迷惑な話しだ。
音楽の良し悪しを聴いて欲しいと、願うばかりだ。
正義中毒になりやすい人は、友達が少なく、承認欲求を満たされていない人が多いらしい。
本人が、他に夢中になれる趣味とか、承認欲求を満たすような事を見つけない限り、症状は改善されないそうだ。
そんな正義中毒の人と知り合いになって、腹を割って話しが出来るならば、少しは良くなる可能性はある。しかし、
いきなり通報してしまうような正義中毒の人には、もう対処のしようがない。
この歌詞は、最大限の皮肉という事だ。
・・
今回、ラップで歌うようなイメージが浮かんだ。そこで、なるべく語感が揃うように、言葉を選んでみた。
・・
※この歌詞と【蛇足的な解説】は、3月頃に書いておいて、ブログにアップするタイミングを逃し、現在に至った。
このコロナ渦中に、
自粛パトロール、
自粛自警団、
自粛警察等々
呼び方はいろいろだが、営業中の店舗などに、注意、抗議、貼り紙などして廻っている人達がいるそうだ。
良い悪いの判断は難しいが、自粛パトロールを、している人達は、まさに「正義中毒」な人達だと思う。
営業しているお店側だって、
コロナに感染して死ぬか、
無収入で死ぬか、
そんな瀬戸際なのだと思う。
営業中の店舗に抗議や貼り紙をする、その力を、無策でスピード感がない、政府に向けて欲しい。
「自粛と補償はセットで!」
いや、この表現ではヘンだ。
この表現だと、また正義中毒の人が増殖しかねない。
新型コロナウィルス感染拡大を防ぐためにも、きちんと補償した上で休業要請するべきだ。
「休業要請と補償はセットで!」