3月特選映画コロナ編【5】★映画のMIKATA「風の電話l★ | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

 

 

 

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では死者15,899人、行方不明者2,529人が犠牲になった未曾有の大災害でした。誰のせいにもできない、政治と政府と東電以外、誰を恨むこともできない自然災害ゆえに、あれから10年の災害被災者の無念と慟哭は大きかっただろうと、風に乗った東北の声が私の琴線に響きます。津波でさらわれた妻を探して今なお海中を潜水して探す夫のドキュメント映像が先日放送されていましたが、未だに災害の犠牲者になった東日本大震災は終わっていないのですーネ。3月11日を間近にして東日本大震災に関係した映画を見たくなりました。関連したDVDを探したら『風の電話』がありました。で、特選映画にしました。マグニチュード9.0の東日本大震災は、巨大津波が三陸海岸の岩手宮城福島の3県を中心に襲い、巨大津波は福島第一原子力発電を10メートルを超える高波が施設を崩壊させ、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故と同じINES(原子力事故・故障の評価の尺度)レベル7の重大事故を引き起こした。映画化した作品はいろいろありました。私も過去に公開された『遺体 明日への十日間』(公開日 2013年2月、君塚良一 監督&脚本 、石井光太『遺体 震災、津波の果てに』原作)、『Fukushima 50』(公開日2020年3月、若松節朗監督、前川洋一脚本、門田隆将原作)などは映画館で見ましたが、『風の電話』は見逃していました。今も続く震災の被害者の未だ終わらない癒されない心を描いた映画としては一見の価値があります。

 

前置きが長くなりそうですが、今の日本には、映画よりももっと目を奪うニュース映像が流れています。一つはミャンマーの軍事クーデターに対する軍隊と治安部隊の発砲治安部隊は、実弾を発砲、催涙ガス弾などで、軍政クーデターに反対した3日のデモ群衆の38人が死亡しました。2月1日からの累計死者数は何と50人に達した言われています。日本政府と日本企業は軍事政権とパイプがあるにもかかわらず、この事態の収拾を図るどころか、傍観ししているようでーネ、許されない日本人の優柔不断さと狡猾さよ・・・と思います!!!

 

もう一つ私が気にかかるのは、首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言が7日の期限から更に2週間延長され、今月21日まで延期されることが決まりました。でも、これで新型コロナウィルスが終焉するとは思えませんーネ。今はその延期期間中ですが、狙いは近近3月25日に福島からスタートする聖火ランナーの開始にナントか間に合わせたい目論見が隠れていそうです。オリンピックのための日程調整なのだろうかーね。その先には、何が何でも2020年の東京オリンピックを開催したい政治家の強力な野心が見え隠れしています。予防接種のワクチンをファイザーやモデルナやアストラゼネカ等から輸入する医療費は、惜し気もなく国費で全額賄う政策がとられています。が、医療従事者には既に接種を始めているとは言え、それを65歳以上の高齢者3600万人から一般市民まで拡大して、全国民に接種する予定はまだそのスケジュールさえ立ってません。だから健康な若者までワクチン接種が終わるまでは何時になるか分からない現状です。全額国費で負担は、一人/約は2,000円~5,000円程度で、関連費用は今年度補正予算の予備費6700億円超を充てているようです。だがーネ、オリンピックによって海外の選手や関係者、競技の外国観客が日本に上陸しても感染の恐怖と危機感は拭いませんヨ・・・。

 

全世界の中で依然アフリカ、東南アジアを始め未開発経済地域では、ワクチン接種は進んでいません。そんな国々からアスリートや観客が日本に入国したら、変異株感染者の感染拡大は、それこそ日本人全国に恐るべき速さで広がります。やはり私はオリンピックは中止すべきだと思います。オリンピックは、スポンサーのために開催されるのではないぞ・・・!!!国民のことを考えたら海外の観客は勿論、国内の観客を開場に入れての開催も当然、間違いなく危険ですーね・・・!!!総理の女性蔑視発言が原因ではないようですが、人気グループのトキオは福島の聖火ランナーを辞退しています。

 

映画館で絶対にこの作品が観たい、これぞ名作で絶対に見逃せないという映画が今のところまだないので、またまたレンタルショップゲオで5本1000円レンタル枠を利用して、昨年あたりに見たいと思いつつも見逃したDVDを借りました。借りた作品は、『風の電話』(20120年、諏訪敦彦監督、狗飼恭子&諏訪敦彦脚本)、『異端の鳥』(2019年、ヴァーツラフ・マルホウル監督&脚本、イェジー・コシンスキ原作 )、『コンフィデンスマン/プリンセス編』(2020年、田中亮、古沢良太脚本)、『前田建設』(2020年、英勉監督、上田誠脚本)、『テネット』(2020年、クリストファー・ノーラン)の5本でした。1本1本それを借りた理由が私なりにありましたので、簡単にコメントを書き、最も印象的な作品を1本をとりあげて特選映画にしました。

棚から探した作品は、東日本大震災で家族を失った主人公の高校生・ハル(モトーラ世理奈)が広島の叔母の家から飛び出してヒッチハイクで家族と一緒に生活していた彼女の故郷・岩手県大槌町まで帰る、いわばロードムービ映画『風の電話』です。

 

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では死者15,899人、行方不明者2,529人を犠牲にした大災害でした。あれから10年が経ちました。そのこともあって東日本大震災に関係した映画を見たくなりました。岩手県大槌町に設置されていた電話ボックスは、津波で流されて帰らない家族に思いを伝えるための「風の電話」の題材がこの映画のバックホーンにあります。

 

岩手県上閉伊郡大槌町の海(三陸海岸)を見下ろす丘に電話線が繋がっていないダイヤル式の黒電話「風の電話」と呼ばれる私設電話ボックスがあるそうです。電話ボックス内には、ノートが1冊と電話で亡き人と対話できるそうです。電話機の横には次のように記されている。«風の電話は心で話します 静かに目を閉じ 耳を澄ましてください 風の音が又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい»と・・・。

 

10年目の3月11日を目前に東日本大震災のニュース映像やドキュメント仏ィルムの数々がTVで流されています。私も以前映画館で、『遺体 明日への十日間やFukushima 50』などを観たことがあるのですか、東日本大震災で家族を失った人たちの哀しみの心情を描いた、これまでにない福島映画ですーネ。

 

福島の被害者の人たちの哀しみの心情は、例えば奥野修司さんの著書『魂でいいからそばにいて/3.11後の霊体験を聞く』(2017年刊行、新庁舎)が一番如実に表現されています。この本の中には震災で家族を失った人たちの様々な死者との不思議な霊魂との出会いが語られています。どれもこれも心が怪談によって寒くなるのではなくて、逆に懐かしさがこみ上げる温かみがこみ上げて切る霊体験でした。是非この本も一読をお勧めします。

 

TVドラマには人によって好き嫌いがありますが、私は毎週月曜日の21時から放送されている『監察医 朝顔』のファンです。このドラマは福島の津波で失った母親への刑事の父親と夫と監察医・朝顔とその小さな娘の4人家族のドラマです。日本の刑事ものには珍しいほんのりとしたホームドラマ調で、尚且つ東日本大震災の津波で失った家族の面影をいつも懐かしむ肉身への愛情があふれています。

 

東日本大地震は、原子力発電は故障しないー、どんな地震で安全ですーという原子力の安全神話は崩れました。そろそろ、エネルギーミックスと言う「原子力と自然再生エネルギーと火力発電」を組み合わせるエネルギー神話を捨てて、「原子力発電」を排除したエネルギー政策を強力に推進すべきではないでしょうかね。私は電機連合会が放送する石坂浩二の「エネル―ギミックス」のコマーシャルが大嫌いです。政府は着々と原子力発電を再開しようとまずは市民と世論を誑かすCMを利用していますーネ。カネはかかるが効果は大きいデス・・・。2050年に「カーボンゼロ」を標榜している日本政府は、以来またぞろ、原子力発電がクリーンエネルギーとして必要不可欠な電力発電手段として登場しました。が、でもねー、こんな機会に日本のエネルギーはどうすべきかー、「原子力発電」はどうするのか・・をもう一度考えるいい機会にしたいですですーネ。

 

 

 

以前から«ナチズムとホロコースト»に関心がありましたので、ホロコーストを逃れて疎開した少年(ペトル・コラール)が一人未知の土地を放浪する映画『 異端の鳥』(2019年、ヴァーツラフ・マルホウル監督&脚本、イェジー・コシンスキ原作 )は私の関心を引きましたた。主人公の少年は、1人暮らしの叔母が病死したためたった1人で旅に出ることになった。旅の先々で彼をよそ者の異端者とみなす人間たちから残酷な仕打ちを受けた。映画の初めに子犬を両腕に抱えて林の中を逃げている少年の姿は村のいじめっ子たちに捕まり倒され殴られ、少年の子犬は火を付けられて丸焦げにされて殺される・・・。初めのシーンからこの世の非情と残忍さを見せつけられました。私はそれだけでこの作品に衝撃を感じました。それでもなんとか生き延びようと必死でもがき続け悲惨にリンチと異常な虐待と人間の醜さのシーンが連続する映画でした。この少年が余りに残酷な仕打ちを受けける場面のため、コシンスキの原作は1965年に発表されたが、母国ポーランドを含む社会主義圏の多くで発禁になったそうです。

 

私はこの映画を見た時に、幼い少年が受けた受難の数々ー、ゆわれなき人間社会の不条理に、ミャンマーの国情が脳裏に浮かびました。

ミャンマーの抗議デモで死んだ少女のことや中國の習近平から弾圧されている香港の人たちを思い浮かべ、この世界はいたるところに人間を圧殺する地獄が広がっているのではないか・・・と思わせました。

 

コンフィデンスマンJPシリーズの第1作『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』に続く 『コンフィデンスマン/プリンセス編』(2020年、田中亮監督、古沢良太脚本)を観ました。DVDとしてリリースされていないが既に第3作『コンフィデンスマンJP -英雄編-』があるそうです。第一作目は私は映画館で観ました。ただね、人気のあるシリーズらしいですが、配役も騙しのカラクリも同じようなストーリなので、私は驚きも笑いもありませんでした。シリーズのマンネリ化ではないではしょうか、少しも面白くなく、まあ、退屈な映画でした。

前田建設工業の広報グループ長がアニメ「マジンガーZ」に登場する地下格納庫兼プールの発注を受けたらという設定で建設を検証するウェブ連載を発案するのだが、若手サラリーマンたちが次第に熱中するヒューマンコメディー映画『前田建設/ファンタジー営業部』(2020年、英勉監督、上田誠脚本)でした。

テネット』(2020年、クリストファー・ノーラン)を含めたの5本を借りました。1本1本それを借りた理由が私なりにあったのですが、過去から現在未来に向かって流れる時間のルールから脱出し、謎のキーワード「TENET(テネット)」を使命に与えられ舞台が第3次世界大戦開戦の阻止に奮闘する・・・というDVDと映画のコメントに魅かれて借りたのですが、コンサート会場のテロ事件の発端からその先のストーリの流れが全くつかめませんでした。

 

 

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