Believe スピンオフ 5 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Believe スピンオフ
〜かざにの〜5





って。

つい見惚(みと)れていたら

見上げたままの角度でこっちを見た相葉くんと目が合った。




「あ、お水!ハイ、」




慌てて左手を差し出すと




「くふふ、ありがと、」




って、長い指でキャップを外して

喉仏を動かしてゴクゴクとキレイな横顔で飲みこんだ。










「はぁ〜、寝よっか!」




夜空に儚げな余韻を残していたと思ったら

いつの間にか普段の空気に戻った相葉くんは

オレの感傷的な感情を置き去りにさっさとまたベッドに戻って目を閉じた。




「おやすみ、相葉くん。」




よいしょって隣に寝転んで背中合わせに横を向く。






外で頑張って『相葉雅紀』でいる分、

オレには好きに振る舞えばいいよ。



それで少しでもアナタの気が晴れるなら。



それでまたアナタが笑顔になれるなら。




だってアナタは一人じゃない。


オレも、二宮くんだって、

みんなアナタの幸せを願ってる。




修行僧くらい『いい人』のアナタが

『いい人』でいなくてもいい存在であり続けたいと心から願うよ。




目を閉じて、

背中に相葉くんの温かな気配を感じながら眠りに落ちようとしていた時、

相葉くんが呟いた。




「ありがとね、かざまぽん・・・」




わわわ、




相葉くんと付き合い長いけど。




相葉くんをキュートだと思ったことはあったけど。




抱き締めてあげたい、って思ったのは初めてで、動揺する。




でも。




いいかな、


ちょっとだけ、なら。




ラブ、じゃない、から。




櫻井くんに、怒られませんように!




握った拳をギュってして、

相葉くんの方に向き直して。




向こうを向いたままの背中に、

そっと近寄って。




「きっと、大丈夫だよ。」




生まれて初めて、

オトコに本気のバックハグをした。

(ラブじゃないけどね)