Believe スピンオフ 4 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Believe スピンオフ
〜かざにの〜4





「や、あ、寝る、寝る!

いいのね?オレ櫻井くんに怒られないのね?」




慌てて拗ねた背中の横に滑り込むと

クルッと向きを変えた相葉くんが




「くふふふっ!どうだろうね!」




って、笑いながら枕をオレの顔に押し付けた。




「いやいや勘弁してよ、

櫻井くん、アナタの事になると目がマジになるからね?」




枕を剥ぎ取ると別の枕をまた押し付けられて、

そのままワァワァ言いながらいい歳したオトナで二人、枕投げをした。








「はぁ〜、眠気が飛んじゃったよ かざまぽん、喉乾いたね、」

「ハイハイ、お水持ってきますよ、」




キッチンに行って冷蔵庫からペットボトルを2本出すと、寝室に戻った。




相葉くんは部屋続きの掃き出しからテラスに出ていて、

眠らない街の灯りに照らされた

星の見えない空をぼんやりと見上げていた。








『相葉氏、本日の仕事終了。フォローよろしく』




さっき仕事帰りに入った二宮くんからのラインを思い出す。




二宮くんはオレと同じくらい、

いや、きっとそれ以上に相葉くんのことを気にかけていて。



こんなことでもなければ絶対使われることなんてなかったであろう、オレとのライン。




実はちょっと前に二宮くんから大筋の話を聞かされていて、

『ワタシ一人じゃフォローし切れない案件なんで』って、

協力の要請を受けていた。




二宮くんもきっと本当はこうやって、相葉くんに寄り添ってあげたいんだと思う。


でも二宮くんは昔から照れ屋で

素直に気持ちを伝えるのがきっと苦手で。




『やですよ、ワタシはアナタみたいにあの人のワガママに付き合うほど暇じゃないんで』




そう言ってオレに面倒を押し付けるフリをしながら、

誰よりも相葉くんのことを放っておけなかったんだ。




オレはオレで、相葉くんの懐に入った数少ない人間である事に誇らしい気持ちを持ってるけど

二宮くんは二宮くんで、どんなに相葉くんが気持ちを隠してても肌で分かっちゃうっていう、

感じ取っちゃうっていう、

誰よりも近しい存在であることを誇らしく思ってるはずで。



あの櫻井くんの寵愛を受けてるなんてすげぇって思うけど、

相葉くんなら納得いくっていうか。




普段はすごくオトコっぽい相葉くんだけど、

今目の前にいる相葉くんは中性的ですごくキレイ、で。




あぁ、櫻井くんはこんな感じで相葉くんのことをいつも見てるんだろうなぁ、

なんて、

不思議な気持ちで眺めた。